高崎山で学んだ『観察』と『伝える力』

「大分大学 STEAM教育推進センター」が主催する活動に、デジタル創造科1年生5名が参加してきました。参加者を代表して、鹿野亜衣莉さんが活動報告をまとめましたので、ご覧ください。

5月10日(日)、高崎山自然動物園で行われた『未来のワクワク科学研究の一歩』に、情報科学高校から5名が参加しました。これまで動物の調査をした経験がなかった私は、「面白そう」という好奇心半分、自分にできるのだろうかという不安半分で当日を迎えました。

実際に観察を始めてみると、想像以上に困難の連続でした。初めはニホンザルの素早い動きに圧倒され、何を見て、どうメモを取ればいいのかさえ分からず、自分の力不足を痛感しました。しかし、講義で学んだ『ニホンザルはこういう行動をするはずだ』というアンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)を自覚し、先入観を捨てて観察したことで、それまで見落としていた小さな行動の変化に気づけるようになりました。

特に印象に残っているのは、研究テーマを「石遊び」に絞ってからの2回目の観察です。1回目とは違い、自分が見るべき視点が明確になったことで、ニホンザルが餌を食べた後に石を叩きつけたり、こすり合わせたりする独特な行動が次々と目に飛び込んできました。「なぜこのような行動をするのか?」という仮説を立てながら観察する時間は、単なる見学ではなく、自分が研究者として一歩踏み出せたような、言葉にできないワクワク感がありました。

一方で、最後の研究発表では、自分の力不足を痛感し、大きな悔しさを味わいました。せっかく集めたデータがあるのに、いざ発表となると頭の中が真っ白になり、思うように言葉が出てきませんでした。周囲の他校の生徒たちが、自分の考えを堂々と、かつ論理的に伝えている姿を見て、「今の自分に足りないのは、自信を持って自分の考えを言葉にする力だ」とはっきり自覚しました。

今回の体験は、単にニホンザルの生態を知るだけでなく、自分の弱点と向き合う貴重な機会となりました。この悔しさを忘れず、これからの探究活動や学校生活では、どんな場面でも自分の考えを整理し、相手に届く言葉で伝えられるよう、もっと自分を磨いていきたいと思います。