学校案内
校庭の桜の花が春風に舞う中、今年もまた、伝統ある情報科学高等学校に新入生を迎える季節が巡ってまいりました。ただ今、入学を許可しました皆さん、ご入学おめでとうございます。皆さんの入学を教職員並びに在校生と共に、心から歓迎いたします。
また、本日は、PTA会長 冨永様、PTA副会長 中門様、古木様、岩本様、学校評議員 田野上様、同窓会事務局 小野様をはじめ多くの保護者の方々のご臨席を賜り、かくも盛大に入学式を挙行できますことは、本校関係者一同大きな喜びでございます。厚くお礼申し上げます。
本校は、昭和63年に創立された、高度情報化社会を担っていける人材育成を目的とした、他の学校にはない大きな使命を持った学校です。これからの情報化リーダーとして活躍できる人材育成を目標に「未来へ 共に歩こう」をスローガンに掲げ日々の教育に邁進しているところであります。
さて今、皆さんの胸には、どのような思いがあるでしょうか。
期待でしょうか。不安でしょうか。
あるいは、その両方かもしれません。
今日という日は、皆さんにとって新しい人生の扉が開く日です。そして、保護者の皆様にとっては、わが子の成長を改めて実感する日でもあります。ここまでの道のりは、決して平坦ではなかったことでしょう。そのすべての歩みに、心から敬意を表します。
さて、本校の学びは全国が注目する学び「Jyoka Style」と呼ばれています。毎年全国から30校以上の学校が本校の学びを視察に訪れます。けれども、私たちが本当に大切にしているのは、華やかな言葉ではありません。
一人ひとりの「変化」です。
一人ひとりの「成長」です。
一人ひとりの「物語」です。
Jyoka Styleの第一歩は――
「考える」「深める」そして「創造する」。
記憶力だけを鍛える学びや誰かの答えをなぞるのではなく、自分の頭で考えること。
うまく言葉にできなくてもいい。時間がかかってもいい。
なぜだろう、と問い続ける。本当にそうだろうか、と立ち止まる。その姿勢こそが、皆さんを強くします。
やがて、仲間との対話の中で、自分の考えが揺さぶられる瞬間が訪れるでしょう。否定されることもあるかもしれません。
でも、それは成長の証です。深めるとは、揺れることなのです。そして最後に、自分なりの答えを創り出す。それが「創造」です。
それは、大きな発明でなくていい。昨日の自分を少し超えること。それもまた、立派な創造です。
第二の柱は――
「新しい」「進んでいる」そして「興味がわく」。
皆さんは、これから多くの“初めて”に出会います。初めての授業。初めての仲間。初めての挑戦。そのとき、どうか心を閉ざさないでください。「難しそうだ」と思う前に、「面白そうだ」とつぶやいてみてください。興味は、未来への入口です。心が動いた瞬間に、人は変わり始めます。
そして第三の柱――
「伝える」「表現する」ことで「自信がつく」。
自分の思いを言葉にすることは、勇気がいります。間違えたらどうしよう。笑われたらどうしよう。そんな気持ちは、誰にでもあります。
けれども、どうか覚えていてください。自信があるから発言するのではありません。発言するから、自信が生まれるのです。
震える声でもいい。拙い言葉でもいい。あなたが伝えたその一歩が、確実に、あなた自身をつくっていきます。
この三つの循環――
考え、深め、創造する。新しさに出会い、心を動かす。伝え、表現し、自信を育てる。それが「Jyoka Style」です。
そして、その根底にあるのが、本校の校訓「勇気」「愛」「創造」です。
勇気とは、怖くないことではありません。怖くても、一歩踏み出すことです。
愛とは、特別な感情ではありません。相手を思い、尊重しようとする姿勢です。
創造とは、才能のある人だけのものではありません。よりよくしようと願う、すべての人の中にある力です。
3年後、皆さんはどんな自分になっているでしょうか。皆さんが胸を張って、この学び舎を巣立っていく姿を、私は思い描いています。
成績や結果だけではありません。挑戦した日々。仲間と語り合った時間。悩み、迷い、それでも前を向いた瞬間。
そのすべてが、皆さんを強く、美しくします。どうか忘れないでください。皆さんは、可能性そのものです。まだ見ぬ未来を切り拓く力を、すでにその胸に抱いています。
勇気をもって一歩を踏み出しなさい。
愛をもって人とつながりなさい。
創造する力で、自分だけの道を切り拓きなさい。
今日ここに立つ皆さん一人ひとりが、本校の誇りであり、日本の未来そのものです。さあ、顔を上げてください。
あなたの物語を、自分の手で始めなさい。今日の自分を思い出しながら、こう言えることを願っています。
「よく頑張った」
「挑戦してよかった」
「ここで過ごせて幸せだった」と。
私たち教職員は、皆さんの可能性を信じ続けます。皆さんが立ち上がる限り、支え続けます。そして、ここにいる全員が、情報科学で学んでいるというプライドを持ってください。それが、「Jyoka Pride」なのです。今日という日が、皆さんの物語の、美しい第一章となりますように。新入生の皆さんの未来が、勇気に満ち、愛にあふれ、創造に輝くものであることを心から願い、式辞といたします。
令和8年4月9日
大分県立情報科学高等学校
校長 橋本 武晴