『令和 8年度・ 入学式』校長式辞を記載しました。

[ コンテンツ・データ記載= 総務分掌 WEB担当 ]  ※参考 = アイテム更新 4月 9日 (木)


令和八年度 入学式 式辞

春爛漫の言葉の通り、木々に緑が映え、様々な花が咲き、光あふれる季節を迎えました。このすべての命が輝く今日の佳き日、全日制PTA会長 長野幸男 様をはじめとする来賓の方々、また多くの保護者のご臨席を賜り、令和8年度大分県立大分工業高等学校入学式を盛大に挙行できますことは、私ども関係者一同、この上ない喜びであり、心より御礼申し上げます。

ただいま入学を許可いたしました新入生 368 名の皆さん、入学おめでとう。教職員一同、皆さんの入学を祝福するとともに、心から歓迎いたします。また、今日という喜びの日を迎えられた保護者の皆様、お子様のこれまでの成長を支えてこられた深い愛情に敬意を表しますとともに、ご入学を心よりお祝い申し上げます。

本校は明治35年に創立され、今年で125年目を迎える県内屈指の歴史と伝統を誇る工業高校です。明治の産業化、昭和の高度経済成長期を支え、卒業生は県内はもとより、国内外の第一線で輝かしい実績を残してきました。
 本校は「正確、勤勉、健康」の校訓のもと、「一器一芸」をモットーとしています。生徒と教師が一つとなり、確かな知識と技術を磨き、様々な分野で大きな成果をあげております。

さて、新入生の皆さん。日本にはいま、約285万人の高校生がいます。その中で、工業を学んでいる生徒は何人いるか知っていますか。答えはわずか20万人、全体の約7%にすぎません。そして、最新の調査によれば、高校卒業者の全国平均求人倍率が4.1倍であるのに対し、工業高校卒業生に対しては31.9倍という圧倒的な数字を示しています。これが、まぎれもなく、今の日本の現実です。

今から20年後、皆さんは30代半ば、社会の中核を担う世代になります。その時、世界はどうなっているでしょうか。人口減少が進む日本において、国力を維持するためには、工業技術者が知恵を出し、「デジタル技術」を駆使して、ものづくりやものの運用を自動化・最適化していくことが不可欠です。また、世の中の暮らしを支える電気、水道、ガス、道路といったライフラインを守り、維持できる技術者は、極めて貴重な存在となります。さらに工業技術は、農業や福祉といったあらゆる分野と融合し、持続可能な社会を創る鍵となります。

国は、二千四十年を見据え、社会を支える理系人材やエッセンシャルワーカーの育成に、前例のない支援を始めようとしています。皆さんは、まさに日本社会から切実に必要とされ、大きな期待を背負っている存在です。

そこで、入学にあたり二つのことをお願いします。

一つ目は、「一器一芸」です。
 「一器」とは、物事に役立つ才能を持った個人を指し、「一芸」とは、修練によって身に付けた技術を意味します。生徒一人ひとりが独自の特長を持ち、他人に誇れる技術を身に付けてほしいという願いが込められています。在学中に、「これだけは誰にも負けない」という一芸を見出してください。その修練の過程で得た自信は、さらなる学びや挑戦へと皆さんを導いてくれるはずです。

二つ目は、「人に役立つことを考える」ということです。
 どれほど高度な専門性を身に付けても、他者や社会の「困りごと」に共感し、解決しようとする視点がなければ、その力は生かされません。皆さんの先輩方は、技術で日本を豊かにするという強い志を持って、戦後の復興や高度成長を支えてきました。
 「この技術はどこで役に立つのか」を常に考えてください。それは大きなことだけではありません。困っている人に声をかける、家庭で手伝いをする。そうした「人のために動く」習慣が、将来、社会を支える技術者としての魂(スピリット)を形作ります。

 皆さんの前には、やりがいと尊敬に満ちた、ワクワクするような未来が広がっています。そのステージに立つために、これまでの日本が得意としてきた「ものづくり」と、これからの「デジタル技術」の両輪を、この3年間、4年間で貪欲に学び取ってください。

最後になりましたが、保護者の皆様、今日から大切なお子様をお預かりいたします。学校との連携を密にしていただき、本校の教育活動へのご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

さあ、いよいよ新しいステージの幕開けです。新入生の皆さんの素晴らしい成長を祈念し、式辞といたします。

令和8年4月9日
大分県立大分工業高等学校
校長 江口 哲治

[ 記載データは、 4月 9日(木)に実施された『令和8年度・入学式』等の様子。 ]