学校案内
[ コンテンツ・データ記載= 総務分掌 WEB担当 ] ※参考 = アイテム更新 4月 9日 (水) 13:28
令和七年度 入学式 式辞
春爛漫の言葉の通り、木々に緑が映え、様々な花が咲き、光溢れる季節を迎えました。このすべての命が輝く今日の佳き日、全日制PTA会長 長野幸男 様 をはじめとする来賓の方々、また多くの保護者のご臨席を賜り、令和七年度大分県立大分工業高等学校入学式を盛大に挙行できますことは、私ども関係者一同、この上ない喜びであり、心よりお礼申し上げます。
ただいま入学を許可いたしました新入生 三五六 名 の皆さん、入学おめでとう。教職員一同、皆さんの入学を祝福すると共に、心から歓迎いたします。また、今日のこの喜びの日を迎え、新入生の皆さんの感激はもとより、これまで深い愛情をもって育んで来られた保護者の皆様の喜びも、ひとしおのこととお察しいたします。お子様のご入学、誠におめでとうございます。
本校は明治三五年に創立され、一二四年目を迎える県内屈指の歴史と伝統を誇り、明治の時代の国の産業化、昭和三十年代の高度経済成長期を支え、その後も卒業生は県内はもとより、国内外で輝かしいい実績を残し活躍しています。「正確、勤勉、健康」の校訓のもと、「一器一芸」をモットーとし、日々の教育活動を生徒と教師が一つになって、学んだ知識や技術を生かした取り組みで様々な分野で成果をあげているところです。
さて、新入生の皆さん、これから二十年後、皆さんは三十歳代半ばになっています。その時、どのような世の中になっているか、想像してみてください。日本の人口は確実に減少します。日本が国力を失わないよう、工業系の技術者はあらゆる知恵を出し、「ディジタル技術」を活用し、ものづくりやモノの運用は、半自動化や自動化されていく。加えて、地域を支える電気、水道、ガス、住宅、道路などの設備、施設を維持するための「ものづくり」ができる技術者は貴重な存在となる。そして、工業技術は、農業や福祉の分野にも使われ、持続可能な社会となるよう変わっていく。私はこのような二十年後をイメージしています。
要は、何を伝えたいかというと、皆さんが活躍する素晴らしいステージはたくさんあるということです。そして、社会や人の役に立つ仕事をするなかで、やりがいを持ったり、周りから尊敬、リスペクトされる、ワクワクするような素晴らしい将来が待っています。そのような将来に備え、これからは今まで我が国、日本の得意としてきた「ものづくり」とこれから本格的に始まりつつある「ディジタル技術」の二つを追いかけるような学びが必要となっています。
そこで、新入生の皆さんへ、入学にあたって次の二つのことをお願いします。
一つ目は「一器一芸」です。
先ほど本校の校訓と一緒にモットーとして申し上げた言葉です。「一器」とは、一つの器と書きます。生徒一人ひとりが物事に役立つ才能を持った個人、有能な人物・資質という意味であり、「一芸」とは、修練によって身に付けた技術を意味します。「一器一芸」とは、生徒一人ひとりがそれぞれ特長を持った個人であり、他人に誇れる技術あるいは技能を身に付けてほしいという願いです。在学中にこれだけは他人に負けない技術や技能としての「一芸」を見出してください。そしてこのような修練や経験を積む過程で新たな目標や課題を見つけ、それを解決するために更に広がりや深さを持った発展的な学習につなげてほしいと思っています。
二つ目は「人の役に立つことを考える」ということです。
将来、仕事をするうえで、人や社会の困りを理解したり、見抜き考えることができなければ、努力して身に着けた専門性を生かすことはできません。皆さんの先輩の卒業生は、工業の分野で戦後の日本の高度経済成長を支えてきた歴史、また、その時代時代の先端技術を駆使し、社会の役に立つものづくりをしてきた歴史など、様々な業界で活躍されてきました。先輩方の生き方には、技術で世の中をよくする、そして経済復興を果たすという魂がありました。人の役に立つことを考え、学校生活、家庭での生活を送ってください。学習や部活動の中でも、どこで役に立てるか考える、家に帰れば、家の中で何か役に立てないか、お手伝いできることはないかを考える。皆さん全員がそのような若者になってほしいと願っています。
最後になりましたが、保護者の皆様、本校との連絡を密にしていただくとともに、本校教育に対しましてご理解とご協力を賜りますよう、お願いいたします。
さあ、いよいよ新しいステージの幕開けです。新入生の皆さんの素晴らしい成長を祈念し式辞といたします。
令和七年四月九日
大分県立大分工業高等学校
校長 江口哲治
[ 記載データは、本日(4/9)体育館に於いて実施された『令和7年度・入学式』の概況と、定時制の教室棟で行われた学年集会や各学科による説明会、HRA等の様子。 ]