コース・学科
本校3年生の授業のひとつに「課題研究」があります。電子機械科では、生徒が少人数のグループに分かれ、それぞれの研究テーマに取り組んでいます。その中で、昨年度より大分県立歴史博物館や宇佐高校美術部と連携し、文化財保護に関する研究を進めています。今年度は、国東市にある桜八幡宮の御神体(木造神像)のレプリカ製作に挑戦しています。
4月からの調査を経て、5月から6月にかけて3Dスキャナーを用いて御神体のデータを取得しながら、並行して試作を行ってきました。7月からは試作品をもとに観察を重ね、実物大のレプリカ製作に着手しています。現在は3体のうち1体を出力し、積層痕を消すなど表面の仕上げ作業を進めている段階です。
夏休み期間中も3Dプリンターは稼働を続けており、生徒たちは進路準備の合間に出力の状態を確認。異常があれば機械を一時停止し、安定した製作に努めています。また、3Dデータの編集用パソコンでは、プリンターの稼働状況や1日の運転時間、室温なども記録・管理しています。作業時には専用の作業着に着替え、プリンターから出力されたレプリカの表面仕上げに取り組んでいます。歴史博物館の先生から提供いただいた神像の資料と見比べながら、丁寧にやすりをかけるなど、精密な作業を重ねています。
今後の完成に向け、より一層の集中力と技術をもって取り組んでいきます。