学校案内
令和7年11月14日(金)に、「第2回校内授業研究会」を開催しました。研究授業は、保健体育科の平原弘稀教諭によるビジネス管理科(商業科)1年の『体育(球技/バスケットボール)』と、家庭科の佐藤沙綾教諭による生活デザイン科(家庭科)1年の『家庭総合』の二本立てです。授業者2名は、「初任者研修制度」の対象者であり、今回は年間5回実施する研究授業の1回を兼ねています。7月29日、10月27日付けの本校学校ホームページにも、平原教諭、佐藤教諭の初任研に係る研究授業の記事を掲載していますので、併せてご覧いただければ幸いです。
『体育』の【本時の目標】は、「数的有利の中で、味方や自分がシュートのチャンスを作ることができるようなパスを出せるようになる」でした。会場が参観しやすい体育館、また「保健」ではなく「体育」の研究授業は珍しいということもあり、近年では最も多い参観者となりました。準備運動に続くシュートやハンドリング、ドリブルにおいて、経験者と未経験者とで位置や回数を変えるなどの配慮を行っていました。また、実戦前と途中に、「作戦会議」を設定し、タブレットで撮影した動画を視聴しながら、チームで課題を共有し、反省や作戦を次のゲームに活かすという手法により、プレーヤーを成功体験に導いていました。「集合整列、挨拶、出欠確認、前時の振り返り、本時の確認」に始まり、「振り返り、整列、健康観察、次時の確認、挨拶、用具の片づけ」で50分間の授業を終えました。「授業展開」が極めて明確であり、『体育の王道』と言うべき授業でした。
『家庭総合』の【本時の目標】は、「インターネットによる消費者トラブルのロールプレイングを通して、対処方法を考えることができる」でした。インターネットによる消費者トラブルは、生徒の身近にある現実的な問題です。今回は「定期購入」と「ワンクリック請求」を題材とする「ロールプレイング」により、生徒が被害者の心理や心情を味わってみることで、効果的な対策や対処法を活かした『マイルール』を班で考え、全体で発表・共有するという実戦的な活動でした。「ロールプレイング」については、私も勧めたところ(10月27日付けHP参照)ですが、生徒はそれぞれ被害者、サイト窓口、サプリ業者、ナレーターの役になりきって主体的に取り組んでいました。先日の照陵学園祭(文化祭)でのステージ発表を思い起こさせる迫真の演技が印象的であったとともに、自クラスの生徒と担任を務める佐藤教諭との信頼関係が伺える温かい雰囲気に満ちた授業でした。
「体育」と「家庭総合」の参観を終え、2人の授業者に以下の共通点を感じました。
① 綿密に作り込まれた、授業者の熱意に溢れる学習指導案
② 導入、展開、まとめの流れを感じる整然とした授業展開
③ タブレットや教育用アプリを積極的かつ効果的に活用
④ チームや班による相互扶助、協働的な学びで全体を伸ばす
⑤ 初任者とは思えない落ち着いた雰囲気と指導力の高さ
授業後の「事後検討会」では、参観者から評価される点だけでなく、反省点や改善すべき点も多数出され、初任者を学校全体で育てようという意識が感じられました。最後に大分県教育庁体育保健課指導主事の安達優善先生、大分県教育センター指導主事の佐藤美香先生に、授業者がすぐに授業に活かすことができる実効性のあるご助言と心温まるお言葉をいただき、授業者および参観者にとって有意義な「事後検討会」となりました。また、「職員研修」では、本校指導教諭が「『授業展開』を活かした『平和授業(講演)』」と題した講演を行いました。閉会後は、指導主事の安達先生と佐藤先生が2人の初任者に「個別助言指導」もしてくださいました。「第2回校内授業研究会」の学びを通して、本校の全授業者がこれからも主体的に【授業改善】に取り組み、「(生徒が)わかる授業」を実践することを期待しています。文責:指導教諭(古原)









