【学校運営】オトナの社会見学「令和6年度教職員対象企業見学会」

 令和7年2月26日(水)に、大分県教育委員会高校教育課主催による『令和6年度地域とつむぐ技術人材育成事業に係る教職員対象企業見学会』が行われました。工業学科を有する県立高校に勤務する教職員約30名が、大分工業高校と鶴崎工業高校から貸切バスに乗り、大分市内の3企業を見学させていただきました。本校からは、羽野・平田(共に2年担任)、松尾(2学年主任)、古原(進路指導主任)の4名が参加しました。
 現在、大分工業高校、鶴崎工業高校、日田林工高校、中津東高校の合計4校に「キャリアプロデューサー」が配置されています。本校は中津東高校に籍を置くキャリアプロデューサーの北村憲治様にお世話になっています。北村様は就職に係る進路講演や面接指導、企業情報の提供など、中津東高校はもとより、本校の就職活動をも親身にサポートしてくださっています。今回の見学会については、キャリアプロデューサーの加藤様、坂口様がお骨折りくださいました。まずは、見学会の「目的」と「訪問企業名」をお知らせします。

【目的】進路指導を担当する教職員が、実際に県内企業の「ものづくり現場」を見学することで進路指導に役立てる。
【訪問企業名】 ※訪問順
 ○ エスティケイテクノロジー株式会社 佐野第1工場・第2工場 様
 ○ 大分キャノン株式会社 大分事業所 様
 ○ 株式会社ジャパンセミコンダクター 大分事業所 様 

 3社の製品は異なるものの、見学して3社に『共通点』を感じました。
  ①「ものづくり」の熱意に溢れる
  ② 高い技術力を備えている
  ③ 福利厚生が充実している
  ④ 安全第一、ゼロ災害に努めている
  ⑤ 工場内の清掃が行き届き、塵・埃一つない
  ⑥ 女性の社員さん、従業員さんも多い
  ⑦ 機械と人の手による作業の分業及び共存

 私は普通科(国語)の教員として、教室での授業、職員室や進路指導室での執務が大半であり、工場内に入る機会などめったにないため、見るもの、聞くことの全てが新鮮で興味深く感じました。企業名はあえて伏せますが、各担当者様のご説明の中で、印象に残った事柄やご発言を紹介させていただきます。

  ① 高卒生の3年以内の離職率は6%
  ② 挨拶は一日中「お早うございます」
  ③ 就職は、どの業種を選ぶかが大事
  ④ 一日の電力使用量は別府市とほぼ同じ
  ⑤ 求める社員像は「会社を休まない人」

 就職指導には職業理解、企業理解が欠かせません。上記の『共通点』を備えた企業であれば、生徒・保護者に紹介し、安心して生徒を送り出すことができます。「求人票」の記載事項、ホームページやパンフレットを眺め見ただけでは真の企業理解には及びません。「百聞は一見に如かず」と言うように、企業に実際に足を運んで自分の目で確かめることが生徒にも、また私たち教員においても大切です。そのため本校では、「○○市企業説明会」や「企業見学バスツアー」への参加、「校内企業説明会」や「企業訪問報告会」の開催、「応募前職場見学」への参加奨励などに取り組んでいます。とはいえ、教職員対象の見学会は皆無につき、今回の企業見学会は非常に貴重だと考えます。見学会にあたっては、高校教育課の吉田哲也指導主事をはじめとして、多くの方にお世話になりました。有意義な「学び」の場を与えてくださったことを、この場をお借りして衷心よりお礼申し上げます。次回も参加させていただければ幸いです。 文責:進路指導主任(古原)

※工場には、製品自体や製品製造に関する技術、取引先情報など、いわゆる「企業秘密」を含みますので、写真撮影は外観のみとしています。