学校案内
大分県教育委員会高校教育課主催の「未来を拓く学校づくり事業」の一つであるPOLAさんの『自己発見プログラム』研修を、10月23日(水)に、1年生(3・4限)と2年生(5・6限)を対象として実施しました。2年生は通算4回目、1年生は2回目の『自己発見プログラム』となります。
毎回、感心するのは、私たちの「学習指導案」にあたるPOLAさんの「カリキュラムシート」です。1枚のシートに大切な要素がすべて盛り込まれています。もちろん学年ごと、実施回ごとに異なります。まず「テーマ」が示されたのちに、「目的」として【知識】【感情】【行動】の3つについて各2点ほど具体が書かれています。現在学校では「新学習指導要領」となり、「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3観点での評価を行っています。POLAさんの手法は「観点別評価(3観点評価)」にも通づるものがあると感じます。また、研修の冒頭に必ず前回の復習をし、最後にアンケートで振り返りを行なうなど、生徒たちの日常の授業に似た展開であるため、違和感なく研修に取り組めているようです。「協働的な学び」「探究的な学習」の要素もあります。前述の「カリキュラムシート」は、縦軸に「時間」「ファシリテーター」「サポートスタッフの動き」が克明に記述された運用しやすいレイアウトであり、「極めて完成度の高い学習指導案」だと認識しています。併せて「ワークシート」もPOLAさんらしいセンス溢れるものであり、回を追うごとに完成度が増しているように思います。著作権上、「カリキュラムシート」「ワークシート」をお見せできないのが残念です。
1年生はオリエンテーションに続いて『アイコンタクトゲーム』に取り組みました。クラスメイトの表情を、特に「目」から読み取るわけですが、依然としてマスク着用者もいるため、「目」のみから情報を受け取ることに苦労し、大いに盛り上がっていました。POLAさんの研修では、個人、ペア、グループと3つのワークスタイルを用いています。そして、ほぼすべての研修項目に、「理由・根拠を添える」という共通点があります。これにより生徒は自分の思いに説得力を与え、自己理解を深めます。1年生は『喜怒哀楽ワーク』でそれを実感し、アイデンティティの確立にまた一歩近づいたようでした。
2年生は4回目の研修であり、この日を心待ちにしている生徒も多いようでした。『究極の選択!クイズ』では、ペアで各自が選択した答え(AorB)を同時に指差し、答えの理由を相手にインタビューしてメモを取りました。「相手と答えが違っても否定しないように」との留意事項も伝えられ、人それぞれで考え方や価値観が異なることを再認識していました。研修は『言葉の花束』『自分オリンピック』『未来への手紙』と続きました。目に見えない思いを「言語化」「可視化」する活動は、自他の理解だけでなく表現力をも高めます。最後に、「3年後の自分にあてて書いた手紙」と『自分オリンピック』の作品2枚を封筒に収めて担当ファシリテーター(BD=ビューティーディレクター)に渡しました。生徒は、この手紙が自分の手元に届く日を楽しみにしていることでしょう。
毎回の「自己発見プログラム」の特徴として、①生徒が楽しみにしている ②生徒の笑顔が絶えない ③満足感、充実感がある などが挙げられます。50分×2コマの研修ですが、あっという間に時間が経ちます。次回、3年生で今年度の研修は最終回を迎えます。3年生も当日(11月19日)を待ち遠しく思っているようです。 文責:指導教諭(古原)