【授業改善】小論文「私のストレス解消法」

 3年生の「論理国語」の1学期末考査に、「私のストレス解消法」をテーマとする小論文問題を出題しました。9月16日から就職試験が始まります。続いて大学、短大、専門学校等の推薦入試も行なわれます。これらの試験においては「面接試験」が必須です。「ストレス解消法」は意外とよく問われる質問項目であり、私も面接練習では必ず聞いています。また、「ストレス解消法」は、「休日・余暇の過ごし方」「趣味・特技」「健康管理として心掛けていること」などにも流用可能であるうえに、現代は「総ストレス社会」と呼ばれるように、自分なりの解消法を持つことは極めて大事です。

 さて、その「ストレス」ですが、用語や概念の誤解もよくあります。心身に各種の刺激を引き起こす要因が「ストレッサー」、それにより心身がゆがんでいる状態が「ストレス(状態)」であり、「ストレッサー」と「ストレス」とを混同した認識や発言が今なお見られます。
 例えば、猛暑によりストレスを感じている場合、猛暑が「ストレッサー」、猛暑で不快感や寝苦しさなどを感じている状態が「ストレス(状態)」となります。つまり、「毎日暑いなぁ。猛暑が僕のストレスだ」という発言は、誤りとは言い過ぎかもしれませんが、本来の意味合いとは異なるものです。
 また、「ストレス」がなければよいというわけでもありません。「ストレス」が全くなければ、張り合いのない生活を送ったり、体温調節機能が低下したりすることもあります。「適度なストレス」は、人間の成長に必要なカンフル剤とも言えます。とはいえ、「過度なストレス」は生きるエネルギーを押しつぶし、マイナスに向かわせるやっかいなものです。人によって『ストレス耐性』は異なりますが、ほっておけば重大な問題を引き起こす恐れもあります。そのために企業でも、また私たちの職場でも年に数回の『ストレスチェック』が義務付けられています。早期発見、早期回復を目指すというものですが、「ストレス」を感じないように努める「予防策」、そして感じてしまったときの「解消法」は、年代を問わず必要であると言えるでしょう。

 生徒の回答に多かったのは、「寝る」「(たくさん・おいしいものを)食べる」「深呼吸」など、いわゆる『一次的欲求(生理的欲求)』に類するものでした。その他、各クラスで印象に残った解消法を紹介します。

【グリーン環境科3年】 ①家庭菜園を楽しむ ②教会でお祈りをする ③柴犬の動画を見る ④とりあえずそのときやりたいことをする ⑤心が落ち着くまで泣く ⑥海に行って大声で叫ぶ

【電子機械科3年】 ①犬が食事をしている動画を見る ②ウサギの動画を見る ③読書 ④風景写真を撮る ⑤車をいじる ⑥絵を描く ⑦暴飲暴食 ⑧行ったことのない場所に行く

【ビジネス管理科3年】 ①辛い物を食べる ②欲しかったものを買う ③ボウリング ④野球チームごとの応援歌を歌いながら応援する ⑤ストレスを感じることがないので解消法はありません

【生活デザイン科3年】 ①一人でカラオケに行く ②ホラー映画を見る ③テーマパークでパレードを見る ④泣く ⑤お菓子を作って人にあげる ⑥ストレスを感じた原因を納得するまで考え込む

【生徒作品紹介(ビジネス管理科3年男子)】
 私にとってのストレス解消法の一つに散歩がある。近くの海を見ながら歩くと心が整理されていく気がする。他には人と話すことだろうか。多くの人と話すことで自分の知らない答えになり、ストレスが消えることがある。私はもともとストレスを抱えやすいため、他の方の解消法も聞いてみたい。

 高3の受験期には、誰しもストレス状態に陥るものです。各々の解消法で構いません。ストレスを克服、軽減することで就職や進学の進路希望を達成して卒業してほしいと願っています。文責:国語科(古原)