【人権教育部】スクールロイヤーによる人権講演会を行いました!

 6月10日(月)1限帯、大分県教育委員会の「スクールロイヤー活用事業」を利用した人権講演会を全校生徒対象に開催しました。この事業は、法律の専門家である弁護士(スクールロイヤー)を活用し、法的側面からのいじめ予防教育や生徒指導に関する学校からの法的相談への対応等の業務を行い、各学校におけるいじめの予防教育の推進や生徒指導上の諸課題の解決支援を行うものです。     

 今回のテーマは「法的な視点から見たいじめの責任の重大さと適切なSNSの使い方」と題し、弁護士の熊谷洋佑(くまがいようすけ)先生を講師にお招きいたしました。講演は、生徒指導部と連携を行い、学校現場や社会問題の課題である‟いじめとSNS“の問題について共に学ぼうという内容でした。講演者の熊谷先生には3年前にほぼ同じタイトルで講演いただいたが、今回は講義形式だけではなく、クイズ形式を取り入れ生徒に飽きさせることなく、また他人事ではなく自分のこととして考えさせるなどの工夫があり、生徒・職員からとても評判の良い内容でした。SNSはとても使い勝手のよい便利なものである一方、その使用法を間違えると、相手やその家族を傷つけるだけではなく、罪に問われ(いじめは犯罪)損害賠償を請求されることもあり得ます。いじめ裁判では、「悪気はなかった」「ふざけていただけ」という言い訳は全く通用しないことを含め、様々な現実問題をつきつけられることにより、神妙な面持ちになっている生徒も少なくはなかったように感じました。SNSの使用が原因となって、起こるいじめの多くは、数的多数者(majority)から特定の少数者(minority)に対するいじめであり、これはいろいろな差別の構造と全く同じである。つまり、正しい知識がなければ、いつまでたってもいじめや差別はなくなりません。そのような意味では、本日の講話はとても有用なものであったと確信しています。生徒会長の佐々木優羽さん(グリーン環境科3年/駅川中出身)は、生徒代表の謝辞で、「何事も行動を起こす前に慎重に物事を考えることが大事であると思います。」と述べていました。