令和6年度 第62回卒業式

3月3日(月)に第62回卒業式が挙行されました。

式典は、卒業証書授与から始まり、各学科代表が壇上で校長から卒業証書が手渡されました。校長が式辞で「自分の手で、自分の力で未来を切り拓いていって欲しい。そのためには、勇気と自信をもって一歩を踏み出して下さい」と、卒業生にエールを送りました。

鶴工サポーターの会会長(井上昌雄様)からは、「自分で選んだ道を一生懸命歩んでいって下さい」と、温かい祝辞が述べられました。

在校生代表(櫻田和輝さん)の送辞では、卒業生との思い出や感謝の言葉が述べられ、卒業生代表(山﨑彪真さん)の答辞では、3年間の思い出と、先生や保護者への感謝の気持ちが述べられました。卒業記念品贈呈では、卒業生(植木章登さん)から学校へ記念品が贈られ、最後に、卒業生全員で最後の校歌を斉唱し、式典は幕を閉じました。

卒業生の皆さんの今後のご活躍を心よりお祈り申し上げます。





令和6年度 大分県立鶴崎工業高等学校 卒業式 式辞

葛木の台地にも春色の息吹が感じられる今日の佳き日に、ご来賓の皆様、保護者の皆様のご臨席を賜り、ここに第62回卒業式を、盛大に挙行できますことは、大きな喜びであり、誠に感謝に堪えません。心から厚く御礼申し上げます。

ただいま呼名された255名の卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。勤勉、協調、創意の校訓のもと、様々な活動に熱心に取り組み、3ヵ年の教育課程を無事修了されました。この3年間の光景が、それぞれの心の中で、豊かな感情とともに鮮やかに蘇っていることと思います。

学科のプライドを胸に、仲間と声を枯らして応援し、最後まで諦めずに走り抜けた体育大会、クラス全員で知恵を出し合い、力を合わせて作り上げた文化祭、初めての土地で、新しい発見や感動を分かち合い、友情を深めた修学旅行、上位を目指しひたむきに頑張った部活動や各種競技大会など、これらの思い出は、皆さんにとってかけがえのない宝物となるでしょう。

皆さんは、この学び舎で多くのことを学び、大きく成長されました。喜びや苦しみ、様々な経験を共有し、互いに支え合ってきました。時には困難に直面し、悩み苦しんだ日々もあったかもしれません。しかし、皆さんはそれを乗り越え、今日という日を迎えることができました。その努力、そして周りの方々への感謝の気持ちを忘れずに、未来に向かって力強く歩んでいってください。

さて、皆さんがこれから歩む社会は、答えのない不確実性の高い世界と言われています。AIが急速に発展し、社会のあり方が大きく変わろうとしています。そのような中で、皆さんはどのように生きていくのでしょうか。

私は、皆さんに「感性」を大切にして欲しいと思います。AIには真似できない、人間ならではの感性です。美しいものに感動する心、他者の痛みに共感する心、そして、まだ見ぬ未来にワクワクする心。これらの感性を磨くことこそ、これからの時代を生き抜く上で最も大切な力になるはずです。

ある哲学者は、「未来は不確実だが、恐れる必要はない。なぜなら、未来は我々がつくるものだからだ」という言葉を残しました。未来は誰かに与えられるものではありません。自分で考え、自分の手で、自分の力で創り上げていくものです。そのためには、勇気と自信を持って、一歩を踏み出すことが大切です。失敗を恐れず、積極的にチャレンジしてください。君たちの未来は、無限の可能性に満ち溢れています。

そして、どんな時でも、君たちは一人ではありません。いつも温かく見守ってくれる家族、共に歩んできた友人、そして、私たち教職員がいます。いつでも、みんなが君たちを応援しています。

最後になりますが、保護者の皆様、3年間本校の教育活動にご理解とご支援を賜り、誠にありがとうございました。心より御礼申し上げます。お子様たちが、この鶴崎工業高校で、大きく成長されたこと、私たち教職員一同、大変嬉しく思っております。

さあ、卒業生の皆さん。いよいよ旅立ちの時です。大きく羽ばたけ!未来へ!
卒業生の皆さんの前途洋々たる未来と、輝かしい活躍を心から祈念し、式辞といたします。

令和7年3月3日
大分県立鶴崎工業高等学校 校長 矢部英明