学校案内
3月1日(日)、第63回卒業式を挙行いたしました。やわらかな春の日差しに包まれた佳き日に、多くのご来賓・保護者の皆様のご臨席を賜り、厳粛かつ盛大に執り行われました。
式は卒業証書授与から始まり、各学科代表が壇上に上がり、校長より一人ひとりの努力を称えられながら卒業証書が手渡されました。校長は式辞で「鶴工の伝統と誇りを胸に、自分を信じて前に進んで欲しい」と激励の言葉を送りました。PTA会長からは「鶴工で培った粘り強さと誠実さを大切に、社会へ羽ばたいて下さい」と温かな祝辞が述べられました。在校生代表の後藤滉志さんの送辞では、先輩への感謝と決意が語られ、卒業生代表の櫻田和輝さんの答辞では三年間の思い出と恩師・保護者への深い感謝が述べられました。廣見航汰さんからは卒業記念品が贈呈され、最後に校歌斉唱をもって式は幕を閉じました。
卒業生の今後の活躍を心よりお祈り申し上げます。














令和7年度 大分県立鶴崎工業高等学校 卒業式 式辞
春の陽気に包まれ、葛木の台地にも新たな息吹が感じられる今日の佳き日に、ご来賓の皆様、保護者の皆様のご臨席を賜り、第63回卒業式が挙行できますことを、心より嬉しく思います。本日は誠にありがとうございます。
ただいま呼名された263名の卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。
三年間、勤勉・協調・創意の校訓のもと、仲間と共に歩んできました。この三年間で、皆さんは技術だけでなく、人としても大きく成長しました。その姿を、私たち教職員は心から誇りに思います。
体育大会では、学科の誇りを胸に声を枯らして応援し、全力で走り抜きました。
文化祭では、知恵を出し合い、力を合わせて、クラス展示を企画し、ステージの上では、自分らしさを思い切り表現してくれました。
修学旅行では、初めてのスキーにも積極的に挑戦し、自主研修では新しい土地や文化に触れながら、仲間と飛び切りの時間を共有し、絆を深めました。
部活動では、上位を目指してあきらめずに挑み続け、ものづくりやデザインなどの各種コンテストにも積極的に挑戦し、多くの成果を残しました。
資格試験に向けては、補講を受けながら、思うような結果が出なくても決してあきらめず、何度も挑戦を重ねました。その粘り強さは、これからの人生を支える大きな力となります。
ときには壁にぶつかり、悩んだ日もあったでしょう。しかし、仲間と共に乗り越えてきた経験こそが、皆さんの確かな力となっています。三年間の歩みそのものが、「かけがえのない宝物」として心に刻まれていることでしょう。
さて、皆さんがこれから歩む社会は、大きな変革の時代にあります。生成AIに象徴されるテクノロジーの飛躍的な進展に加え、原材料価格の高騰や人手不足など、ものづくりの現場を取り巻く経済環境も大きく変化しています。さらに不透明さを増す国際情勢の中で、私たちはいま、ますます予測困難で、答えの見えにくい複雑な時代を迎えています。
このような時代だからこそ、皆さんに大切にしてほしいことが二つあります。
一つは、「自分自身の感性」を磨き続けることです。
「もっと良くできるのではないか」と考える向上心。
「これは美しい」と感じる直感。
「誰かの役に立ちたい」と願う心。
このように、AIには決して真似できない、人間ならではの感性こそが、新しい価値を生み出します。
そしてもう一つは、「挑戦し続けること」です。
ホンダの創業者、本田宗一郎は、「失敗することを恐れるより、何もしないことを恐れろ」と語りました。挑戦して失敗することよりも、挑戦しないことのほうが、未来を閉ざしてしまうのです。未来は誰かに与えられるものではありません。自ら考え、決断し、行動する中で、自分自身の未来を築いていくものです。挑戦した経験は、たとえ結果が思い通りでなくても、必ず次の力になります。挑戦しなければ、成功も成長もありません。
皆さんの未来は限りなく広がっています。そして、どんなときも一人ではありません。温かく見守るご家族がいます。共に切磋琢磨した仲間がいます。そして、これからも皆さんを応援し続ける私たち教職員がいます。
この鶴崎工業高校で培った絆と力は、これから先も皆さんを支え続ける大きな財産です。
保護者の皆様、三年間にわたり、本校の教育活動に深いご理解とご支援を賜りましたこと、心より感謝申し上げます。
お子様のたくましく成長された姿を、私たちも共に見守り、たくさんの感動と喜びをいただきました。本当にありがとうございました。
卒業生の皆さん。
皆さんの前には無限の可能性が広がっています。
皆さんが巣立つこの春、いよいよ本校は創立百二十周年という節目を迎えます。その長い歴史の中で受け継がれてきた伝統と誇りは、皆さんの三年間の歩みによって確かに次の世代へとつながれました。
どうか自分を信じて前に進んでください。本校でのすべての経験が、必ず未来の幸せへとつながっていることを信じて。
伝統と誇りを胸に――大きく羽ばたけ、未来へ。
皆さんの前途洋々たる旅立ちと、これからの輝かしい活躍を心より祈念し、式辞といたします。
令和8年3月1日
大分県立鶴崎工業高等学校 校長 矢部英明