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《 彼らの「実在」を書きたい『存在のすべてを』塩田武史 著 》
前代未聞、二児同時誘拐事件がおこる。
別々の場所で男児が二人誘拐されたのだ。
犯人から身代金が要求される中、一人の子どもは保護される。
もう一人は見つからない。
3年後、7才になった子どもは突然家族のもとに戻ってくる。
ただ、空白の3年間のことは何も覚えていないの一点張りで未解決事件となる。
その事件を担当していた刑事が亡くなった。
退職後も調査をしていたことを刑事と親しくしていた新聞記者の門田(もんでん)は葬式で知らされる。
もう事件から30年の月日が流れていた。
門田は刑事の心残りを引継ぎ、調査に乗り出す。
犯人は
空白の3年間は
真相は
調べを進めるうちに複雑な人間関係が浮き出てくる。
門田は真相を聞いても記事を書くのか関係者に聞かれるたびに、「書きます」と答えていた。
「世間では忘却の彼方の事件でも、忘れられない者たちがいる。
時効を迎えようが、被害者や捜査員が鬼籍に入ろうが、今もけじめを必要としている存在がある。」
小説には載っていなかったが、門田の記事を読んでみたかった。
2025.09.29 司書の本棚 Vol.06
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