学校案内
《 ~人は助け合い支え合う~『水車小屋のネネ』 津村 記久子 著》
ネネとはおしゃべりをする「ヨウム」という種類の鳥。
お蕎麦屋さんのそばの実を引く臼を守っている。
臼は水車の動力で動くのだ。
家庭が複雑で高校卒業後、住居補助がある職場で働くことにした理佐。
理佐の仕事はネネのお世話と蕎麦屋の店員。
小学2年生の妹の律も一緒に引っ越して保護者を引き受けることになる。
最初は周囲の人達も若すぎる2人の生活が続くとは思っていなかった。
心配して反対する人もいたぐらいである。ただ2人は周りの人たちに助けられながらコツコツ真面目に日常生活を続けていく。
地域に溶け込めるように、理佐は地元の婦人会に参加する。
その場所でも無理をするわけではなく、自分の特技を発揮していく。誘った蕎麦屋の奥さんは、ただ周りとの繋がりを作ってほしかったのではないかと思う。
成長して社会人になった律は困っている学生を助けることになる。
なぜ助けてくれるのか?と聞かれた際に、自分もたくさん人から助けられてきたと答える。その学生も誰かの役に立ちたいと地元を巣立っていった。
人と人は助け合って生きていくことが分かるお話。
平均寿命が50年のネネはいつだってそこにいた。
2025.09.03 司書の本棚 Vol.05
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