在校生・保護者の方へ
式 辞
上野の丘に爽やかな風が駆け抜け、春の息吹を感じる新緑が目には映える今日この良き日、学校評議員、山崎清男様にご臨席を賜ると共に保護者ならびにご家族の皆様のご出席のもと、令和7年度、大分県立爽風館高等学校、通信制課程、春季入学式を挙行できますことは、関係者一同、この上もない慶びとするところであります。本校を代表しまして、心から御礼申し上げます。
そして只今、入学を許可いたしました
106名の新入生の皆さん、
「入学おめでとう」
爽風館高校に集う在校生、職員一同、心から歓迎いたします。
本日、皆さんの努力が実り、晴れてこの喜びの日を迎えることができたのは、ご家族の励ましと、みなさんと日常を共にする方々の温かい支援のおかげです。先ずは感謝の気持ちを持っていただければ、と思います。
さて、爽風館高校通信制課程は、16年を迎え、単位制高校として他校にはない特徴があります。本校では進路希望や興味・関心に応じて自分に合った科目を選択し、自分の時間割を作ることから学校生活が始まります。また、チャイムはなく、すべての活動が自分で主体的に考え、行動することとなります。
先ず最初に皆さんにお伝えしておきたいことは、通信制教育の大きな特徴として、「レポート」と「スクーリング」で学習活動を行っていく、ということです。
レポートを作成するに当たっては、いつでも、どこでも、自分のペースで取り組むことができます、これは「自学・自習」というメリットがある反面、その時間や場所を自分自身でしっかりと確保しなければなりません。
また、決められた期日までにきちんと提出したうえで、合格しなければ、単位は認められません。
これと同時に、年間十数回のスクーリングが実施されますが、その回数も限られていますので、きちんと計画を立てて参加することが必要です。
スクーリングに関しては単位修得のためだけでなく、同じ課程で学ぶ仲間との出会いや励まし合いを通して学習以外の大切なものを得てもらいと思います。特に通信制のいいところは同じ年齢層の学生集団ではなく、十代から六十代までの様々な仲間がこの「まなびや(学舎)」で学んでいます。仲間の幅が格段に広がること間違いないでしょう。
通信制課程での学習は、想像以上に自己管理、自己責任が求められますが、その際大事なことは、一人で悩みや問題を抱え込まないということです。学校生活でのアドバイス、サポートは、遠慮せず、本校の先生方に連絡、相談をしてください。
本校には、豊富な専門知識を有し、熱意溢れる素晴らしい先生方が様々な場面で支援してくれます。
安心して、一緒に歩んでいきましょう。
さて、これから新たな学校生活が始まります。充実した学校生活を送るためにも、ぜひとも心に留めてもらいたいことがあります。
それは皆さんが生きている社会にとって一人ひとりがかけがえのない貴重な存在であること、そしてさまざまな可能性を秘めている人として高校生活を通じ、自分が将来どのような人生を歩みたいのか、どうなりたいのか自分探しをしてほしいのです。そのためには先生方や共に過ごす友人とのコミュニケーションを通じて自分の長所や得意とするところを見出し、その能力を磨き高め、継続して物事に真摯に取り組むことが大切です。そして未来のあるべき自分の姿に近づけるよう授業にしっかり取り組むと共に、資格取得などにもチャレンジしてほしいと思います。また、スポーツ、文化活動により特技を伸ばしたり、アルバイト等を通して社会ルールを身につけていくことも大切です。充実した学校生活を通して共に生きていく方々から必要とされるオンリーワンの存在になってほしいと願っています。そして卒業をするときには自分自身の進路をしっかりと定め、社会を生き抜いていける逞しさを身に付けていきましょう。
結びになりますが、本校入学式にご臨席を賜りましたご来賓の方々、ご家族の方々に重ねてお礼申し上げます。今後とも本校教育活動に対しまして、ご支援、ご協力くださいますよう、お願い申し上げながら、式辞といたします。
令和七年四月十三日
大分県立爽風館高等学校
校 長 石井 圭一郎