学校案内
「すべては君の『知りたい』から始まる」
これは、ある高校の学校説明会の冒頭に掲げられていた言葉です。
私はこの言葉に出会ったとき、目から鱗が落ちるような思いがすると同時に、「学校とは、まさにそういう場所であるべきだ」と、教育に携わる者としての原点を再確認させられました。
ただ今、入学を許可された第13期生、112名の皆さん、入学おめでとうございます。
皆さんは、この佐伯豊南高校でどんなことを「知りたい」「学びたい」と思って受験をしてくれましたか。
高校という場所は、義務教育とは異なり、皆さんが自分の意志で選び、自分の足で歩みを進めてきた場所です。「何を教えてもらえるのだろうか」という受け身の姿勢ではなく、「自分はこれが知りたい」「これを追究したい」という、皆さん自身の内側から湧き上がる好奇心こそが、すべての学びのエンジンとなります。その思いがあるからこそ、困難な課題にも立ち向かうことができ、一生の宝物となる知識や経験が身につくのです。
さて、皆さんが今日から学ぶこの佐伯豊南高校について、改めてお話しします。
本校は、平成26年に佐伯鶴岡高校と旧佐伯豊南高校のそれぞれの歴史と特色を活かし、発展的に統合された学校です。全国でも類を見ない「農業科」「工業科」「福祉科」「総合学科」という4つの学科を有する「総合選択制」の学び舎です。この環境は、皆さんに無限の可能性を提供します。もし皆さんが「知りたい」と一歩踏み出しさえすれば、本校にはどの学校よりも多くのことを「知り」、「体験できる」チャンスが溢れています。学びの場は、教室の中だけに留まりません。最新の設備を備えた実習室、グラウンドや体育館での部活動、そして地域社会でのボランティア活動。必要であれば、私たちはこの豊かな佐伯の地域そのものを学びの場とし、地域の方々と触れ合いながら、生きた知恵を学んでいくことができます。
「学び」とは、教科書を開くことだけではありません。仲間と意見を戦わせ、地域の方々の想いに触れ、体を動かして汗を流す、そのすべての瞬間に「学び」が存在していると思います。
本校の校訓「真・凛・美(しん・りん・び)」には、次のような願いが込められています。
「真」:真理を愛し、学問を深く追究する姿勢を持つこと。
「凛」:礼を重んじ、自分を律し、誇り高く凛として生きること。
「美」:感謝の心を忘れず、他者を思いやり、心美しくあること。
この校訓を胸に、佐伯豊南高校での3年間の学びを通して、私は皆さんに次のような人になってほしいと願っています。
第一に、「自分で正解を見つけ出すことができる人」になってください。
今の世の中は、あらかじめ用意された正解のない問いに溢れています。多様な学科が集うこの学校で、自分とは異なる専門や考えを持つ仲間と協力し、自らの頭で考え抜き、納得できる答えを導き出す力を養ってください。
第二に、「自分の可能性を信じ、困難を乗り越えられる人」になってください。
新しいことに挑戦すれば、必ず壁にぶつかります。失敗することもあるでしょう。しかし、決して諦めないでください。皆さんの可能性は、皆さんが今思っている以上に大きいのです。自分を信じて挑戦し続ける強さを、ここで育んでください。
第三に、「周りの人に素直に感謝し、思いやりをもってともに進んでいける人」になってください。
皆さんが今日ここに立っているのは、自分一人の力ではありません。支えてくれる家族、地域の方々、そしてこれから共に歩む友人たちがいます。素直に「ありがとう」と言える心を持ち、互いに手を取り合って成長していける集団であってほしいと思います。
私たち教職員一同は、皆さんがそのような人へと成長できるよう、全力で伴走し、支えていくことをここに約束します。
結びに、ご来賓の皆様、本日はご多忙の折、新入生の門出を祝福してくださいまして、誠にありがとうございます。皆様の温かいご支援が、生徒たちの大きな励みとなります。今後とも、本校の教育活動を温かく見守っていただければ幸いです。
そして保護者の皆様、お子様のご入学、誠におめでとうございます。
今日まで慈しみ育ててこられたお子様が、高校生活という、人生で最も多感で、かつ大きく飛躍する時期を迎えられました。その喜びはいかばかりかと拝察いたします。
私たち教職員一同、全力を挙げて、保護者の皆様や地域の方々から信頼される学校づくり、そして地域に貢献できる人づくりに向けて邁進してまいります。お子様の成長を共に支えるパートナーとして、本校の教育活動へのご理解とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
新入生の皆さん。「知りたい」という知的好奇心は、人生を豊かにする最高のギフトです。その火を絶やすことなく、この佐伯豊南高校で、あなただけの素晴らしい3年間を築いていってください。
皆さんの高校生活が、希望に満ち、輝かしいものになることを心から祈念し、式辞といたします。
令和8年4月9日
大分県立佐伯豊南高等学校
校長 花田 修
