令和7年度 第75回入学式が行われました。

大分県立大分舞鶴高等学校 第75回入学式

4月9日(火)午前10時、本校体育館において第75回入学式が行われました。
新入生の皆さん、ご入学おめでとう。
先生と仲間たちとともに充実した学校生活を送りましょう!これからの活躍に期待しています。

学校長 式辞

式  辞

 校庭の樹木も新しい芽をふき、春の訪れを感じさせる陽春の佳き日に、多くのご来賓並びに保護者の皆様方のご臨席を賜り、大分県立大分舞鶴高等学校第七十五回入学式を盛大に挙行できますことは、本校はもとより、新入生にとりましても誠に光栄の至りと心から厚く御礼申し上げます。

ただ今、入学を許可しました新入生の皆さん、「入学おめでとう。」全校生徒・ 職員を代表いたしまして、皆さん方の入学を祝福し、心から歓迎いたします。
皆さんは、九年間の義務教育を終了し、厳しい高校入試を見事に突破して本日を迎えました。新たな高校生活に向け、希望に胸を膨らませていることと思います。その気持ちをいつまでも忘れることなく、充実した高校生活を送ってくれることを期待します。
また、これまで深い愛情を注ぎ、お子様を大切に育ててこられた保護者の皆様にも、お子様のご入学を心からお祝い申し上げます。
本校は昭和二十六年に創設され大分県屈指の名門校として七十数年にわたって、政治、経済、文化、スポーツなど、非常に多くの分野で優秀な人材を輩出してまいりました。このような諸先輩方の実績こそが伝統そのものであり、これらの伝統を築き上げてきた最大の要因は、本校の誇る不撓不屈の精神を象徴した「舞鶴魂」です。「舞鶴魂」は、「しまれ」「がんばれ」「ねばれ」「おしきれ」の4つの言葉で構成され、「しまれ」とは、「ことに臨んで本気を出すこと」、「がんばれ」とは、「常にプラス思考で元気を出すこと。」「ねばれ」とは、「試練に耐える根気を持つこと。」「おしきれ」とは、「一歩踏み出す勇気を持つこと。」を表しています。本日から皆さんにはこの「舞鶴魂」を体現し、皆さん自身で大分舞鶴高校の新しい伝統を創造していってくれるものと期待しています。

 本日の高校生活のスタートに際し、私から3つのことをお願いしたいと思います。

先ず1つ目は、「自分で考える」ことを習慣化してほしいということです。現在、私たちの生きる世界は、Society5.0という社会に向けて、大きく、急激に変わろうとしています。特に生成AIの登場により、インターネットの世界では、真実とフェイクの判断が難しい情報が無秩序なまま、溢れかえっている状況であり、このような状況では、情報の真偽を判断する力が不可欠であるといえます。昨今の選挙では、SNSが、そのタイムパフォーマンスの高さから選挙結果を左右するほどの影響力を持つ存在になっているところですが、一方で、SNSは利用者の趣向や閲覧履歴などから、表示する投稿を最適化していく特性があるため
便利な半面、利用者が好む情報や似た意見ばかりに接することになり、異なる意見を見聞きすることの少ない状態に陥りやすく、多様な主義・主張を公平に比べることが難しいともいわれています。皆さんが、真実とフェイクが曖昧で膨大な情報の中から「正しい」情報を選択するために、「自分で考える」ことを習慣化してくれることを期待します。
 二つ目は、「おもいやり」の気持ちを忘れないでほしいということです。
皆さんが、これまで成長してこられたのも、ご家族や友人、周囲の多くの方々の支えがあったからこそです。感謝の気持ちを忘れず、優しく他人に接することで、より良い人間関係をつくり、充実した高校生活を送ってください。
「おもいやり」の気持ちは、多様性を許容することにもつながり、将来、色々なところでリーダーとして活躍する皆さんの強みになると期待しています。
三つめは、常に「主体性」を心掛けてほしいということです。
「主体性」について、私が大切にしている言葉を皆さんに紹介します。それは「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ。」私が若いころに勤務していたリクルートの創始者である江副浩正(えぞえひろまさ)氏の言葉です。
私はこの言葉から、「チャンスというものは人から与えられたり、指示を待っていて訪れたりするものではなく、自分の意志や判断において自ら責任を持って創り出すものであることや、生み出したチャンスをとおして自らを成長・変容させることに努力を惜しまないことが重要である。」と学びました。ぜひ皆さんにも、早々と自分の枠を決めてしまってその枠から出ようとしなかったり、普段から受け身で、指示されたことしかやろうとしなかったりするのではなく、「自分で課題を設定し、目標達成のための方法を自分で考えながら責任を持って行動すること」これを心掛け、本当の「主体性」を持った人材となってくれることを期待します。

 保護者の皆様にお願いいたします。本日からお子様をお預かりすることになりました。教職員一同、責任を持ってお子様の教育に邁進する所存であります。本校の教育方針に対しまして、温かいご理解とご協力をお願い申し上げます。
結びになりましたが、ご来賓の皆様方におかれましては、今後一層のご指導、ご支援を賜りますようお願い申し上げ、式辞といたします。

令和7年4月9日 
大分県立大分舞鶴高等学校
校長 長野雅樹