学校案内
皆さんこんにちは。今日で長い2学期が終わります。
2学期を振り返る前に、まず今年を振り返ると、今年、土木科と電子科が学科創設80周年を迎えました。少し歴史を振り返ると、124年目を迎える大分工業高校は、1902年明治35年に別府市で誕生し、大分市の春日町に移転し成長、ここ芳河原台で発展してきました。現在ある6学科は設立当時から設置されていたわけではありません。設立時は竹工芸品などを製作する伝統工業を保護することを目的に、指物(さしもの 釘や金釘を使わずに木の板を「さし合わせる」技術で、精巧に組み立てられた家具や建具、調度品で使われる)や竹藍(ちくらん 竹工芸技術を使用した籠などを製作)など6学科設置されました。その後、時代の急速な工業化の流れとともに、世の中で必要とされるものが変わっていき、1906年明治39年の建築科を皮切りに機械科、電気科、土木科、電子科、工業化学科の順に学科が設置され現在に至っています。
さて、2学期を振り返ってみますと、まずは伝統の体育大会。各学科の三役の生徒さんのリーダーシップで、皆さんの大変すばらしい姿を見ることができました。応援合戦、伝統の団体競技、バックボード、舞踊、新しく種目となった大縄跳びと綱引き、リレーなど、競技のそれぞれで、科同士の真剣な熱い戦い戦を見せてくれました。
大工祭では、生徒会の役員さん、大工祭実行委員会の生徒さんを中心に、「PASSION~やるかやるかだ~」をテーマに、「ものづくり」や「一器一芸」にかける思いに通じる生き生きとした姿を披露してくれました。
そして、3年生は社会人の第一歩となる進路希望の実現に向けて、2年生はインターンシップ、修学旅行を、1年生は検定、生成AI講座、工場見学などに取り組みました。また、全学年、それぞれの学科で外部の企業の方の講演等の話を聞く機会があったと思います。
部活動では新人戦や3年生にとって最後の選手権など、熱戦が繰り広げられました。春の高校バレー決勝戦では、多くの生徒が応援に駆けつけてくれました。わずかな差で敗戦となりましたが、大工魂を県民に見せてくれたと思います。
また、ものづくり関係において、全国高校生ロボット競技大会では、準々決勝、準決勝でパーフェクトを出すなど大いに敢闘し、全国大会6位敢闘賞を受賞、高校生ロボット相撲全国大会では自立型4位、ラジコン型ではチームワーク良く製作に励んだことが評価され経済産業大臣賞を受賞するなど、素晴らしい活躍を見せてくれました。
資格取得ではクラスで全員合格を達成したクラスが出るなど、多くの生徒が「一器一芸」に取り組みました。先般、皆さんの先輩方である同窓会豊工会の会合があり、その中で、11月18日大分市佐賀関で発生した大規模火災の復旧で、皆さんの先輩方が活躍していることを聞きました。謙虚に学び、素直な気持ちで一途に励む。このような気持ちを忘れず、今後も大いにチャレンジしてください。
それから、大工祭以降、新たに3件の生徒さんの善行を聞きました。
①中学生が自転車事故に遭い、自転車のホイールが曲がた自転車に乗って行こうとしたところを危険なので歩いて行った方が良いと声をかけてくれた。
②教室棟のトイレに水漏れが発生したところ、多くの生徒が対応に加勢してくれたこと。
③豊後大野市にお住まいの方から、三重駅で本校の3年生の生徒さんが、思い荷物を持っていたら声をかけてくれ、5人で荷物を持ってくれ、非常に感謝しております。
また、企業の方が来校した際、学校が大変美しいと感心していたとのことです。今後も生徒指導主任の江崎先生がいつも言っている「声出そう、前向こう、雑巾持とう、そしてワクワクしよう」を実践してほしいと思います。
最後になりますが、私が皆さんにお話ししている2つのこと「一器一芸」と「人の役に立つことを考えられる人に」を引き続き実践してほしいと思います。工業を学んでいる生徒の皆さん一人ひとりは貴重な存在であると思います。皆さんには、日本の社会や大分県民から大きな期待と光が当たっていると思います。冬休みを安全安心に過ごし、令和8年の目標を立て、皆さんひとり一人が活き活きと学校生活が送れるよう考えてほしいと思います。
以上、校長の式辞といたします。