
学校からのお知らせ

第58回技能五輪全国大会および第46回技能五輪国際大会日本代表選手選考会において本校卒業生3名が入賞し、1位(金賞)の2名は第46回技能五輪国際大会中国・上海大会(令和4年開催)への出場権を得ました。
佐藤 風輝 君 平成29年3月 機械科卒業(トヨタ自動車株式会社)
【業務用ITソフトウエア・ソリューションズ職種 1位(金賞)】
[職種説明]
ソフトウェアの設計や開発で円滑な業務の遂行を支援します。業種にかかわらずこれからの情報化社会になくてはならない技術です。利用者が何を求めているか?を的確に理解し、システムの管理や運用のしやすさまで考えて開発することが結果につながります。競技では仕様書に記載されている仕様を満たすモバイルアプリケーションを作成すること、およびデータをもとに自分でアプリケーションを考え設計して機能の実装を行うことの技術・技能を競います。
[本人のコメント]
私は勝負事に勝つために1つ決めていることがあります。それは「日本一になるには日本一努力する」ことです。これは高校の時からずっと同じです。そして努力し続け、勝負を終えたときに「自分は1つのことをやり切った」という自信がつきます。技能五輪でも同じです。だからぜひ皆さんも高校の間に何かをやり切ってください。部活でもいいですし、趣味でもいいです。そうすれば少しつらくても「あの時もやり切れたから今回ももう少し頑張ってみよう」と思えるようになります。私は高校の頃の自転車競技でやり切ったという自信から技能五輪でも頑張れました。さらに今年は新たなチャレンジとCovid-19でつらいこと、苦しいことも増えましたが、自信があったからこそやり切ることができました。私の次の舞台は2022年の世界大会です。つぎは「世界一になるために、世界一努力する」。これを忘れずに頑張っていきたいと思います。最後にもう一度言っておきますが、今からでもいいから何か高校の間でやり切ってみてください!
岩本 亮 君 平成30年3月 機械科卒業(株式会社デンソー)
【移動式ロボット職種 1位(金賞)】
[職種説明]
ロボットの設計・製作や制御プログラムを行う技能で、自動車や家電、情報機器などのさまざまなメーカーで生かされています。競技では、自走可能なロボットを、仕様に定められる環境下において目的地まで正確かつ迅速に配達できるよう、ロボットの設計や制御プログラミングの技術を競います。
[本人のコメント]
私が出場した移動式ロボット職種は二人一組の競技で、一人がロボットを作り、もう一人がロボットを動かすためのプログラムを作成します。私はロボットを作る方、いわゆるハードウェアを担当しています。設計、部品加工、組付け、配線と幅広い分野の技能が要求されるため、高校で学んできたことを基に、より多くの専門的知識や技術を身につけることができました。また、あらゆる場面で壁にぶつかり、それらを解決していく課題解決能力も身につきました。この技能五輪を通して在学中の皆さんに一番伝えたいことは“メモを取ること”の大切さです。社会に出ると、どんな仕事をしてもこれができる人とできない人の差はかなり大きいと思います。自分が後者だからこそ痛感します。メモを取る癖をつけるのはなかなか簡単ではないので、将来優秀なエンジニアになりたいと思うなら、ぜひ、今から実施するべきです。
佐藤 伊織 君 平成31年3月 機械科卒業(日産自動車株式会社)
【自動車工職種 3位(銅賞)】
[職種説明]
自動車は、エンジンをはじめとする動力・駆動系、操縦性や安全性を支えるシャーシの機構、エアコンやカーナビに関係する電気系のシステムなど、多数の技術が結集しています。これらのシステムを点検・診断・修理し、自動車の安全性と快適性を維持するのが「自動車工」です。時代とともに、今までにない技術の自動車も登場するため、常に新しい知識が求められます。競技では、エンジンの分解、組立てや、制御、電気装置の故障診断などを行い、その技術・技能を競います。
[本人のコメント]
私の参加した自動車工職種では、車両の故障診断・修理を限られた時間で行うため、瞬時の判断と対応力が求められます。このような訓練を数多く経験する事で、難しい現象でも、必ず幾つかの思考の引き出しを持って解決する力がつき、今回の銅メダルに至りました。様々な視点で物事をとらえ、解決する力は技能五輪の世界だけでなく、他の仕事でも役立つ能力だと感じています。私は機械科出身でロボット競技部に所属していました。そこで経験し、身に着けた機械的・電気的な知識や考え方は現在の自動車工職種の競技においても私の思考のベースになっています。今後、皆さんがどのような仕事に就かれても、業務課題を柔軟に解決していけるよう、在学中から実習や座学の内容を正確に理解できるように意識して過ごして下さい。それが自信になり、いざという時の難しい場面でも解決のヒントを得られると思います。まずは目の前の勉強や部活動で充実した経験をたくさん積んで、多くの挑戦ができる社会人を目指して欲しいと思います。