在校生・保護者の方へ
10月6日(月)5・6限に、本校体育館で「伝統文化体験講座」を実施しました。
講師として、大分県能楽連盟および「能を楽しむ会」の皆さんをお招きし、日本の伝統芸能である「能」について学びました。
講座の前半では、「能とはどのようなものか」という基本的な解説が行われました。
能が世界文化遺産に登録されていること、そして世界最古の演劇のひとつとして長い歴史をもつことなどを学び、改めて日本文化の奥深さを感じました。
続いて、能面が紹介されました。実際に能面を手に取り、顔に当ててみることで、能面が放つ独特の存在感を肌で感じることができました。生徒たちは興味深そうに見入っていました。
中盤では、代表的な演目「高砂」を題材に、能独特の発声法を体験しました。腹式呼吸を意識しながら声を出す練習に取り組み、声を響かせる難しさと奥深さを実感しました。続いて、鉛筆を扇に見立て、スリ足や型の基本動作にも挑戦。静かな動きの中に集中と緊張が求められることを体験し、伝統芸能の所作に込められた意味を感じ取っていました。
講座の終盤には、舞囃子「熊坂」(長刀の舞)と、能「土蜘蛛」の一部が披露されました。舞手の繊細で力強い動き、そして舞台上に広がるクモの巣を模した日本紙の放散は圧巻で、生徒たちは息をのんで見入っていました。
最後には、生徒代表による能衣装の着付け体験も行われ、華やかな装束を身にまとった姿に、会場から大きな拍手が起こりました。
能の魅力を多角的に体験できた今回の講座は、日本の伝統文化を身近に感じる貴重な機会となりました。
講師の皆さまに心より感謝申し上げます。(本講座は第27回大分県民芸術文化祭参加行事の一つです。)