令和6年度入学式 校長式辞

 令和6年4月9日(火)、中学校第18回、高校第39回の入学式が挙行されました。早朝まで降っていた雨も上がり、桜風の吹く中、120名の中学生、240名の高校生が入学してきました。新入生の学校生活が、順調に、そして充実したものとなるよう願っています。

 校長式辞の全文を掲載します。                         

 春の柔らかな風が吹くこの佳き日、ご来賓の皆様、そして保護者の皆様のご臨席を賜り、大分豊府中学校第18回、大分豊府高等学校第39回の入学式を挙行できますことは、学校にとりましてこの上ない喜びでございます。
 先ほど、入学を許可した120名の中学生の皆さん、240名の高等学校の皆さん、ご入学おめでとうございます。教職員一同、心より歓迎いたします。
 本校は、昭和61年に中学校卒業者の急増に伴って高校が開校しました。続いて平成19年の高等学校再編整備計画の中で中学校が設置され、県立では初めての併設型中高一貫校となりました。以来、生徒と職員がたゆまぬ努力を続け、今や本県を代表する進学校の一つとして評価されるまでに成長しております。
さて、今日は、本校の校訓である「感動・理知・友愛」について、お話をします。校訓とは、その学校がどんな教育を目指しているのかを凝縮し、言葉に結晶させたものです。つまり、本校は、「生徒の皆さんが、魂を揺さぶる感動を経験し、ものの道理を明らかにして知性を磨き、出会いを大切にして友情を深める」、そういう教育を目指しているということになります。
 私たちは、スポーツ選手の活躍に心が熱くなることがあります。本を読んで涙を流すこともあります。友人の優しい言葉に心がぱっと晴れることもあるでしょう。そんな感動体験を、どうぞたくさん積んでください。中学・高校には皆さんの魂を揺さぶる、いろんな活動が準備されています。積極的に、いろんな活動に参加し、自らの魂に感動という水を与え続けてもらいたいと思います。
 また、中学・高校に入ると勉強の量も増え、内容も徐々に難しくなっていきます。一方で、今まで知らなかった言葉や概念を手に入れることで、見えなかったものが見えてくるということが起きてきます。「なるほど、そういうことだったのか」という日々の気づきが、皆さんの知性を磨いていきます。日々の授業を大切にし、自分の思考の幅を広げるために、どうぞ学習に精進してください。
 そして、何よりも大切なのは、これから出会うであろう友人と、仲間と、忘れがたい中学・高校生活を築いてほしいということです。今、同じ空間を共有しているというだけで、すでに皆さんには同期の絆が芽生えています。どうぞ、その絆を大切にして、かけがえのない友人、仲間へと育てていってもらいたいと思います。
 「感動・理知・友愛」の校訓の体現に向け、私たち教職員も一丸となって皆さんをサポートしてまいります。
 結びになりますが、保護者の皆様、本日はお子様のご入学、誠におめでとうございます。教職員一同、全力を挙げて保護者の皆様や地域の方々から信頼される学校づくり、国際社会でリーダーとして活躍できる人づくりを目指して、教育活動を推進してまいります。ぜひとも本校の教育にご理解とご協力、ご支援をお願いいたします。
 新入生の皆さんが、今日の喜びを忘れることなく、実り多き高校生活を送ることを祈念して、式辞といたします。                                
 令和6年4月9日                               大分県立豊府中学校・高等学校
                                             校 長 渡辺 智久