日本史 出前授業

7月12日(金)、昨年度に引き続き、大分県埋蔵文化財センターから3名の先生をお招きして、高畑遺跡について説明していただきました。高畑遺跡は現在の中津南高校の地にあり、平成20年度の改修工事に伴う発掘調査により原始から現代までの遺物が発見されました。講演内容は発掘の際に撮影された遺跡の写真と発見された遺物である石鏃・石斧・縄文土器・弥生土器、古墳時代の須恵器などを紹介しながら当時の生活を想像する、ロマンあふれる内容となりました。太平洋戦争中に使用されたと思われる練習用の手榴弾も発見されており、この地で戦争の訓練がされていたのかと思うと、せつない気持ちになりました。
生徒の感想は次の通りです。(抜粋)「中津市に140か所も遺跡関連のものがあったとは知らなかったので、改めて自分が恵まれた地域で生活しているんだなあと感じた。」「自分たちが毎日通ってる通学路の下にも遺跡があることを知りびっくりしました。」「今回土器など実物に触れることで、色・手触り・厚さなどの情報がとても印象に残った。このように授業でお話を聞くだけではなく、その地へ行ったり、その時代のものを見たり、触れたりすることで授業の内容と関連付けることで、その時代のことについて、よく記憶できることがわかった。」「中津市から須恵器が発掘されたりしたことで朝鮮半島の人々との交流があったことが分かっている。しかし、どのようにして朝鮮半島の人々が中津に辿り着いたのか疑問に思った。(中略)貿易の記録が見つかれば、朝鮮半島の人々がどうやって中津に辿り着いたのかを知る手がかりになるかもしれない!」「今回の授業を通して、自分の手で昔のことを解明していくという謎解きのような考古学はとても魅力的で好奇心が高まった。」感想の多くは、授業で学んだ知識を関連付けてさらに深い考えをしているものでした。
今後も大分県埋蔵文化財センターの方々に協力をいただき、地域資料を通して生徒の歴史的思考力を向上させながら、地域への愛着を深める取り組みを行っていきたいと考えています。