学校案内
2024年03月15日
3月18日(金)、中津市歴史博物館の曽我俊裕先生をお迎えし、「中津城と城下町の歴史を学ぼう」と題して、黒田官兵衛が中津に城を築いた背景と城下町のしくみについて講演していただきました。
中津城は近世でもっと古い近世城郭であること、当時城に使われていた金箔瓦は武力・財力の象徴で全国で5つしかないこと、近世に整備された水道は九州で最も古いもので今も中津の町を発掘すると水道跡が出土されるなど、日頃意識していなかった中津の城や町の歴史的価値の高さに生徒たちは驚いた様子でした。
また、城を現在の位置に築いた理由や、城下町の水道の水がどこから取水されたか、近世の大規模新田開発と水路の関係など、地図を使って地政学的に説明していただいたことで、物事を俯瞰して考えることの大切さを学んでいました。
そして、近世の中津城下絵図と現在の町を比較して、現在の小幡記念図書館は江戸時代藩校だったこと、中津城下は土塁で囲まれており、現在の道路には当時のクランクが残されていること、武家町・町人町・寺町が分けられていたこと、などを、「なぜ、どうしてこうしたのか」と生徒に問いかけながら講義していただきました。
生徒は、「とても面白かった。日頃通学で使っている道や風景が出てきたのでわかりやすかった。」「国人一揆・検地・城郭建築・福沢諭吉などは今まで学んできたけど、中津と関連付けていたのでさらに理解できた。」「とても楽しかった。今の中津は、近世の中津を土台にしていることが分かりました。」などの感想をあげていました。
中津とその周辺の歴史を学ぶことを通して、教科書内容を多面に学ぶことができるとともに、先人の業績へのリスペクトと地域への愛着を持つことができると思います。
来年度も中津市歴史博物館と連携して、さらに歴史理解を深めたいと思います。