令和6年度1学期 始業式辞

『人が変わるのは、成長するのは、賢くなるのは、強くなるのは、ほとんどの場合、アウトプットです。自分が何をしたか、何を継続できたか、自分が何を言うことができたか、アウトプットこそが大事です。インプットだけではだめです。社会人基礎力を身に付けたい、伸ばしたいと思ったら、何をどうアウトプットするのかを考えてみてください。』
これは、前任の清永校長先生が3学期の修了式で、皆さんにお話しされた内容の抜粋です。
改めまして、新3年生、新2年生の皆さん、おはようございます。校長の片岡祐二です。これから、どうぞよろしくお願いします。
いよいよ令和6年度が始まりました。あっという間の春休みはいかがでしたか。少しはゆっくり自分の時間が持てましたか。さっそく明日には新入生を迎えることになります。不安も多い後輩達のこと、どうか温かく迎えて欲しいと思います。また、皆さんも、新しいクラスでの新生活で、不安もあるでしょう。
まあ、焦らず、やれることをやっていきましょう。
本校に4月1日に着任後、慣れない敷地内をうろうろしていると、部活動の皆さんが、とても元気よく挨拶をしてくれて、元気と勇気をもらうと同時に、きっととてもやる気と元気にあふれた学校なのだなあ、という印象をもちました。
さて、冒頭に確認しました、前任の清永校長先生の3学期の修了式での話、インプットだけではだめだ。アウトプットできることが大事だ、という話でした。素晴らしいと感じますし、同感です。
受け身で学んで終わりではなく、それをどう生かして主体的に行動するか、ということです。主体的に行動する、というのは自分の意思で決定し、歩んでゆくということです。
私は、これまでクラス担任の時から「見えない部分を大切に」をモットーにしてきました。始業式に当たり、私が皆さんに強く期待することは、その一つです。明日の入学式でも同じことを話します。それは『「この活動は、自分にとって何のため、何の目的があるものなのか」を意識しよう。』ということです。日々の授業、勉強や部活動から、朝読者や哲学対話、本校の様々な教育活動は、皆さんの主体性を磨く、素晴らしい内容のものしかありません。しかし、「その一つ一つの目的」を見失うと、最も大切に育てたい「主体性」を失い、ただ「活動を強制される」ことになってしまいます。
当たり前ですが、学校は皆さん方、生徒のためのものです。生徒がいなくなれば、学校も教師も消滅します。あくまでも主役は君たちです。
高校は、中学校までの義務教育ではありません。あなたの主体的な意思で、進学しましたね。その高校生活で、「やらされている、と感じるままの活動は君を成長させない。」ということです。
本校での、価値ある一つ一つの教育活動の目的はすべて最初に伝えられていると思いますので、それをしっかり心に刻んで、主体的に行動できるような人材に成長してください。期待しています。
3年生、部活動生は総決算、そして進路を決める大事な年です。2年生、夏ごろから先輩のあとを引き継ぎ、部活動や生徒会などを含め、本校の中心となってリードしてもらう時期がやってきます。
まずは、この1学期が終わる時、主体的に行動できた、充実していた、ベストを尽くせた、という気持ちが持てるようになっていることを、心から期待しています。

以上で、令和6年度 1学期始業式の式辞とします。
                              校長  片 岡 祐 二