南北親善球技大会を明日に控え、この大会の主催校の校長として、一言あいさつを述べます。
この大会は、今から61年前、両校の生徒会執行部の熱意によって始まりました。
当時のエピソードはパンフレットを確認してください。
この記事を読んで君たちはどういうことを考えたでしょうか。たぶん、この大会の伝統や歴史に思いを馳せたのではないでしょうか?
それでは、伝統や歴史とは何でしょうか?
伝統、歴史とは、つまるところ、時間の積み重ねや累積、そして、それに人々の意思が結びついたものだとぼくは思っています。
いろんなものはお金で買うことができます。身の回りのものや食べ物や家や土地もお金を出せば手に入れることができます。
それでは、時間はどうでしょうか?
時間を買うことも可能です。なぜなら、飛行機に乗るとか電車に乗るとかというのは、実は時間を買っていることになるからです。徒歩でなら、24時間かかる移動も電車なら2時間で済む、これは移動にかかる時間をお金で買っているのと同じことです。
しかし、この大会の背後に流れている61年間の歴史は、そして、時間は決してお金では買えない種類のものです。
いくら大金を払っても、今すぐに61年間が経過した南北親善球技大会を手に入れることはできません。このような大会は、県内では他にありませんし、全国的にも珍しいのではないかと思います。中津南高、中津北高以外の生徒たちがこれを羨んでも彼らは決して手に入れることはできないのです。お金で買えないものは何にせよ貴重で尊い。
だからこそ、君たちには、この伝統、歴史を大切にしてもらいたい。
では、伝統や歴史を大切にするとはどういうことなのか。
それは強い意思をもって、この大会を継続することです。そして、生徒たちがこの大会に十分参画するということです。
君たちには、この大会に最大限、主体的に関わることを求めます。
61年前にそうだったように、生徒主体の大会にすることを求めます。
その意思と行動を通じて、また来年につないでいく。それが、伝統や歴史を大切にすることの具体だと思います。ぜひ、この大会を成功させて来年につなげていきましょう。
以上で主催校の校長としてのあいさつを終わります。
南北両校の諸君の主体性に期待しています。