~中津北書道部・吹奏楽部と中津警察署・交通安全協会とのコラボレーション動画 「横断歩道 止まれる大人に 私はなる」を鑑賞後~
この動画で扱われている場面には、君たちも遭遇したことがあると思います。歩行している場合、そして、保護者が運転する自動車に乗っている場合です。
それでは、横断歩道を使用する歩行者と自動車の関係について、調べてみましょう。何が分かりましたか。
まず、押さえておきたいのは、自動車は横断歩道では停止することが道路交通法で決められているということです。
これに違反すると一定のペナルティがあります。さらに言うと、横断歩道のない交差点でも、自動車は停止しなければならないことも決められています。
そして、現状についてですが、全国では停止する自動車が40%、最も停止する自動車が多いのが長野県で83%、大分県は33%です。同じ日本でも、地域によってずいぶん差があることが分かります。
実は、ぼくは毎日、自宅から学校まで徒歩で通勤しています。ただし、雨の日や出張の時は、自動車を使います。つまり、歩行者としての見方と運転手としての見方の両方を常に経験していることになります。
歩行者として感じるのは、自動車側の冷たい反応です。
データでも分かるように1/3くらいしか横断歩道で停止してくれない。そもそも自動車と歩行者では、力関係が圧倒的に違う。スピードも違うし、衝突した際に傷つくのは歩行者の方です。したがって、横断歩道においても自動車が通行している状態で強引に横断することなどできないわけです。このような力関係の差があるからこそ、道路交通法の第38条があるということになります。
ぼくが歩行者として感じることはスライドに示した通り、大きくは3点です。
道路交通法で規定されているように、歩行者の権利は認められているわけで、運転者はこれを守らなければなりません。これが、第1です。法律は知っているけれど、守らないということになれば、君たちのヘルメットも被らなくてもよいということになってします。
第2には、ひょっとしたら、多くの運転者には、弱者である歩行者が見えていないのではないかということです。そして、人間には「見たくないものは見えない」ではないかということも感じさせられます。
そして、第3には、話を広げ過ぎかも知れませんが、社会的な弱者が注目されない社会というのは、他の社会的な弱者にも気づかないのではないかということも考えます。
以上がぼくが考えたことです。君たちもぜひ考える機会は持ってもらいたいと思います。