
校長室

〇今日は2学期の終業式にあたり、国、大分県、本校の順にお話をします。
〇日本漢字能力検定協会が発表している、今年一年を振り返り、世相を表す漢字は(たたかう)「戦」でした。実は過去にもありました。皆さんが生まれる前ですが、21年前の2001年「戦」を選んだ理由には、アメリカ同時多発テロ事件の勃発をはじめ、企業での人員削減(リストラ)との戦い、狂牛病との戦いなどで日常生活も戦いだったという印象が、多く挙げられていました。
今年は、ロシアのウクライナ侵攻により、「戦」争の恐ろしさを目の当たりにした一年、円安・物価高による生活上での「戦」い、スポーツでの熱「戦」・挑「戦」も注目されたことが理由であったようです。サッカーワールドカップでは日本代表が強豪国を撃破したことは最近の出来事として記憶に新しいことであります。
〇大分県の広瀬知事は今年一年を表す漢字として(さき、せん)「先」を挙げています。理由は「今年もコロナが皆さんの気持ちや行動に重くのしかかったのは事実。だからこそ先をみていろいろやっていきたい」とのことであります。さらに加えて「いろいろと課題はあるが、悲観ではなく、チャンスをつかまえようという気持ち」であると強調しています。
〇本校の漢字はなんでしょうか。私は(きずな)「絆」を選びました。体育大会や文化祭を思い返すと、どの行事も一人ではできない、皆さんが参加して成立するものであったと思います。学校の主役は「皆さん」です。今後も脳細胞のシナプスがつながるように、次から次へと人が繋がり、人と人との断つことのできない結びつき、すなわち「絆」が深まることを期待します。
〇明日から冬休みとなります。新型コロナウイルス感染者の増加も心配しており、マスクの着用等の基本的な対策をしっかりしましょう。健康面に十分気をつけて、1月の始業式には更に成長した皆さんと会えることを期待し、式辞とします。
令和4年12月23日
大分県立中津東高等学校定時制 校長 塚田 清隆