【学校運営】令和7年度1学期始業式における校長式辞

4月8日(火)、令和7年度の始まりにあたり久々に元気に登校してくる2・3年生を前に1学期始業式が行われました。校長式辞を掲載します。

 年度の初めに、日々の学校生活で意識していただきたいことをお話しします。校訓とは、その学校の生徒や先生全員に共通する心構えです。常に確認し、意識して行動する必要があると思います。本校の校訓にはどんな意味があるでしょうか。進路ガイドブックには、高い志を持ち、他者と協働し、柔軟な発想で新たな発見や価値を探る。困難な課題に向き合い、失敗を恐れず果敢に挑戦する。と書かれています。

 私たちは今、VUCAの時代と言われる、変化が激しく予想困難な時代を生きています。経済やビジネス、個人のキャリアに至るまで、ありとあらゆることが複雑さを増し、将来の予想が困難な状況になっています。例えば、グローバル化や通信技術の進展により社会経済は大きく急速に変化しています。また、ウクライナでの戦争や毎年のように繰り返される気候変動による自然災害、日々の生活に影響する物価の高騰、平和で豊かな生活が続くという関心は持ちにくくなっています。そのような時代を生き抜くためには、様々な力が必要であります。代表的なものとして、環境の変化に対応する柔軟性や適応です。既存のやり方にとらわれず、新しいアイデアを増やす想像力や問題解決力、多様な文化、社会的背景を持つ人々と協働するコミュニケーション、デジタルツールを使いこなすスキルがあります。本校では、総合的な探究の時間や課題研究の学びを中心にして、外部の人材にも協力いただきながら、教科横断的なカリキュラムに取り組んでいます。

 皆さんは、これらの学びの過程を効果的に活用し、ひとり一人が地域、日本、世界を支え、持続可能な社会の創り手として必要な力を身に付けてほしいと思います。そのために皆さんに心がけてほしいことがあります。それは、常に感覚と感性を研ぎ澄ましてほしいということです。エジソンの言葉に、わずか1%のひらめきがなければ、99%の努力は無駄になるという言葉があります。つまり、ひらめきがあるからこそ、日々の努力が身を結ぶことです。
 ひらめくことは誰にでも可能です。ただ、それが降りてくるのをいつまでもひたすら待っているだけでは生まれません。ひらめきの種は日々の生活にたくさん隠れていると思います。そのことに気づける見方や考え方をこの1年で工夫してほしいと思います。結びに、この1年間、ここにいる全ての人にとって充実したものになって欲しいと思います。18年目を迎える国東高等学校の歴史に、皆さんの手で力強く新たな1ページを書き加えることを祈念して、始業式の式辞といたします。