学校案内
3月8日(土)から9日(日)にかけて、宇宙航空科学技術推進委託費宇宙航空専門人材育成プログラムに参加してきました。
本プログラムは文部科学省の事業を東京理科大学と大分県、国東高校が3年間研究し、宇宙教育人材の育成を図るというものです。年4回の合宿(Bootcamp)を通じて、東京理科大学の大学生がメンターとなり、全国から選抜された高校生と国東高校生で構成された3つの班が共同で宇宙ビジネスの提案を行うための無重力状況下での実験を通じて検証します。第4回目のBootcampとなる今回は本年度の集大成として、宇宙空間におけるビジネスアイディアを提案知るというものです。東京理科大学野田キャンパスで開催され、総勢20名の学生と宇宙開発の先端を走る企業からの審査を受けるなど、前回のBootcamp3でのパラボリックフライトでの実験結果を分析し、宇宙での人類の活動に向けて地球上を変わらぬ生活を送るためのビジネス提案を行いました。
国東高校からは1年生9名が参加。普通科SPACEコース希望者3名、園芸ビジネス科、環境土木科、電子工業科から各2名が東京理科大学に乗り込みました。
東京理科大学野田キャンパスに再集合した参加生徒は、2日目の企業が参加する実験結果報告会に向けてプレゼン資料を完成させます。
その過程で、東京理科大学の木村教授や渡辺教授、更には宇宙の学び舎seedから助言や指導を受け、改良を続けていきます。これぞまさに「ミッションベースドラーニング」の作業です。お互いが協働・分担して一つのものを作り上げていく過程には、多くの学びを得ています。参加した1年生は、大学生や全国から選抜された高校生とともに寝食を共にして、わずか半年で急激な成長を遂げていると実感させられます。表情も、姿勢も変わりたくましさが身についてきてます。
初日も夕食を終え、雪が降る中、宿泊先のビジネスホテルに移動。深夜12時締切のプレゼン資料提出に向けて、ホテルの1室に班員が集まり作業を続けていました。この日が徹夜となった生徒も散見されました。
2日目は天候も回復し快晴。いよいよ本番のプレゼン。ビジネスパートナーや外部評価委員とオンラインで会場をつないでの実験結果報告会です。
会場に到着すると、各班最終の準備を整え本番を待ちます。東京理科大学向井千秋副学長も会場入り。
1班 宇宙空間で化粧はできるか?
「重力の有無によるパウダーの付着度の差異 化粧パウダーが微小重力下で人体に付着するか」
2班 宇宙空間で芸術作品を作れるか?
「微小重力空間におけるT字ハンドルの回転軌道を観察し、解析した軌道をアート作品にする」
宇宙での精神的安らぎにはアートの役割が大きい。
3班 宇宙空間で調味料は使えるか?
「微小重力下での調味料の粉砕方法及び粉体の制御方法の開発」
固形調味料を粉末状にすることで宇宙での料理を美味しく。
発表を終えた後には、ビジネスパートナーの企業や外部評価委員から質問やご意見をいただきました。発表を終えた後には記念撮影!
お昼には、東京理科大学の宇宙教育に係る過年度受講生やビジネスパートナーとの交流会が行われ、立食形式でお互いが交流を行いました。高校1年生にはちょっと背伸びした景色でしたが、みんな臆することなく、多くの関係者と交流する光景を目を細くして引率した国東高校職員は生徒の成長ぶりを見ていました。
表彰式では、全員に修了証書が向井副学長より手渡されました。併せて、評価委員から評価をいただいた結果の表彰も・・・
1班が向井千秋賞、2班がビジネスパートナー賞、3班が宇宙港賞を受賞。最後に向井千秋副学長から表彰状を受け取り、記念撮影を行い本年度のプログラムを終了しました。
ミッションは人を創る。使命を与え時間内に物事をやり上げるという経験を高校1年生でできたことは、大きな財産になったとともに参加者を大きく成長させた。プレゼンも見事出会ったが、時間内にミッションを達成したこの過程、経験が何より彼らの財産となった。異年齢集団との共同生活を通じ、オンラインで各自の責任を果たすとともに協働して一つのことをやり遂げた充実感は参加した生徒を大人に成長させた。次年度も新たに募集したメンバーで本プログラムを開催する。