学校案内
2月1日(木)に国東高校の視聴覚教室にて、1・2年生の普通科70名が参加して「宇宙医学に係る出前講座」が行われました。
講師は、宇宙飛行士の健康管理技術の研究に従事され、JAXA、NASAでの勤務経験もある、京都大学宇宙総合学研究ユニット特定准教授の寺田 昌弘 先生と航空宇宙医学や災害発生時の避難所における健康管理等の研究に従事され、NASDAでフライトサージャン(宇宙飛行士の健康管理を担う専属医師)や宇宙医学研究開発室の医長を歴任された大分大学福祉健康科学部教授 徳丸 治 先生です。
大分空港はスペースポートとして、近い将来にシエラスペース社の宇宙往還機(ドリーム・チェイサー)の着陸が計画され、有人飛行として物資や宇宙滞在者の輸送等で大分空港が利活用されることが想定されます。
世界各国が参加するアルテミス計画をはじめとする、宇宙開発時代の潮流の中で宇宙は微小重力、強い宇宙線、大きな気温差、空気の欠如といった特徴を持つ環境であり人体に大きな影響を及ぼします。宇宙医学の発展は新たな科学的発見や医療の進歩にも寄与します。我々が宇宙空間を探索し、新たな居住地に人類の足跡を刻む未来を実現するための重要なKeyとなることから、将来への学びの一助とすることをねらいとして、今回の出前講義は行われます。
【宇宙医学の注目度】
宇宙での長期滞在は骨密度を低下させ筋肉を萎縮させる。また、宇宙線はDNAに損傷を与え、癌のリスクを増加させるかもしれない。加えて宇宙空間の孤独感やストレスは精神状態にも影響を及ぼすことが知られている。
「宇宙にヒトは住めるのか? 宇宙滞在の現実 -宇宙に最も近い高校生と考える-」という演題で、寺田先生と徳丸先生がそれぞれ実施。
宇宙医学に研究者として取り組んでこられた寺田先生に宇宙医学の研究の面白さを話していただき、宇宙飛行士の健康管理に携わっていた徳丸先生からオペレーションの話を伺いながら、研究とオペレーションの両面からのアプローチの大切さが伝わる内容でした。
参加した生徒は、宇宙医学という高校の授業では受けることができない内容…。興味深く生徒は受講していました。2時間の講義でしたが、あっという間に時間が過ぎたようでした。