学校案内
東京理科大学と大分県、国東高校は、文部科学省の委託事業として「宇宙教育プログラム」を実施しています(3ヵ年計画の2年目)。本プログラムでは、全国から選抜された大学生、高校生と国東高校生が受講生となり、3グループに分かれて無重力状況下でのパラボリックフライト実験を計画・遂行し、最終的には実験結果を通じて宇宙ビジネスの提案を行うことを目標とします。
全4回の合宿形式プログラムのうち、8月30日(土)と31日(日)に開催された第2回のBootcamp2は、第2回に当たります。6月に実施した第1回のBootcamp1で各グループが企画したパラボリックフライト計画に向け、国東高校 電子工業科の施設を活用し2日間で実験装置を製作するのがBootcamp2の目標です。各グループはBootcamp1からBootcamp2の間、オンラインでの打合せ等で協議を重ね、使用する材料なども受講生で選定し今回の合宿に臨みました。全国からの選抜の大学生5名、高校生11名と国東高校生9名の合わせて25名の受講生が参加したほか、過去の受講生が起業した学生のみで運営する宇宙教育ベンチャー企業「宇宙の学び舎seed」(以下seed)も参加しました。
初日の午前中に全国選抜の大学生と高校生が国東高校入りしました。国東高校のBootcamp参加者は玄関で歓迎のお迎えです。
作業が行われる電子工業棟まで校内をアテンドしていよいよ開会行事です。先ずは会場校である国東高校の笠木校長が挨拶。国東高校の歴史や教育内容など特長を説明。いろいろな考え方を統合してBootcamp2の成功を祈念。学校としても全面的に協力することを約束しました。
続いて木村教授からもBootcampの意義や目的などを再度説明。国東高校と連携することの意義を説明。宇宙はさまざまな分野が集まっての総合的な学問であり国東高校はその要素を既に備えている。Bootcamp2を通じて、国東高校を感じてほしいと挨拶。
さらに今回は、昨年度のBootcampでフライトクルーとして微小重力実験を体験した国東高校2年生沖山くんと国東高校の薮亀教諭の体験を紹介。Bootcamp3でのパラボリックフライトに向けて参加生徒の刺激になリました。
開会行事の最後には、各班からBootcamp2で取り組む内容をコンパクトにプレゼンした後、各班は1階に移動してそれぞれグループワークに移りました。
グループワークは昼食を挟んで行われ各班とも手際よく分担して作業に取り組みました。本校の電子工業科教員に手解きを受けてアクリル板を切断したり、穴を開けたりする生徒やレーザー加工機を操作する姿に逞しさを感じました。
大分県教育委員会高校教育課や先端技術挑戦課も視察に訪れ注目度の高さを感じました。
16時30分までの活動を終え、バスで梅園の里に移動します。
梅園の里では、チェックインののちにまずは夕食。それぞれのテーブルで楽しそうな会話が弾みます。
夕食を終え、グループワークに移ります。
20時30分からは梅園の里の天球館にて星空観察会が開催されました。
館長による望遠鏡操作で様々な天体を生徒は観測。直径65㎝の大型望遠鏡でこと座の一等星のベガや土星、M11などを観察。土星はハッキリとリングが見えるなど、生徒たちは大いに感動していました。
入浴を終えた生徒たちは22時に大広間に集合。その日の総括を班ごとに行い初日を終えました。
2日目は起床後、朝食を摂りバスに乗り込んで国東高校まで出発。
到着後は昨夜の続きのグループワークに取り掛かります。
昼食を挟んで、午後からはまとめに入ります。各班からパラボリックフライトに向けた作業工程、作業内容等を発表し、パラボリックフライトで実験を行うフライトクルーとサブフライトクルーが発表され、大きな拍手で迎えられました。
発表の後は、木村教授によるBootcamp3に向けた説明と確認があり、見えるかしてチェックすることがシステム工学の基本であり、最も恐ろしいことは「わからないこと」である。手順書を書いて見える化しておけばどんなに膨大な作業だとしてもそれ以上のことはないのであるから整理ができるというもの。
最後に会場校である国東高校の笠木校長がBootcamp2の講評を行いました。笠木校長は「28時間だったが濃密な時間が過ごせたでしょうか?数年後に大分空港に宇宙往還機が着陸したときには改めて皆さんとこの地でお会いできることを心より祈念いたしております」とメッセージ。玄関までお見送りをした後、バスは大分空港に向けて出発。国東高校から帰途に就きました。
Bootcamp3は10月11日(土)~13日(月)の3日間名古屋で行われる予定です。