令和6年度 合格体験記

 令和6年度の入試を終え、今年も多くの生徒たちが見事に志望校への合格を果たしました。努力を重ねた日々、悩みながらも前に進んだ時間、そして合格の喜び――。

 本校では、これまでの受験勉強の道のりを振り返り、在校生やこれから受験を迎える皆さまの参考となるよう、「令和6年度 合格体験記」6名の生徒を掲載いたしました。

 生徒一人ひとりの思いや工夫、そして困難を乗り越えたリアルな体験談には、これからの学習に役立つ多くのヒントと勇気が詰まっています。ぜひ参考にしてみてください。

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1.「日頃からの積み重ね」( 愛媛大学 法学部 人文社会学科 )

 私が志望校に合格することができたのは、日頃からの積み重ねの結果だと思います。本格的に受験勉強に取り組み始めたのは高校2年の3学期でした。2月に初めて共通テスト形式の模試を受験し、悲惨な点数を取ってしまったのがきっかけです。それまでも英語や古語の単語帳を何周も繰り返し覚えて、語彙はある程度習得できていると感じていたので、焦りを感じ受験勉強に取り組むようになりました。
 学習時間を増やし、課題は丁寧に取り組み、それ以外にも添削指導を受けていました。毎日英文を読んだり、英語を日本語になおしたりするうちに不得意であった英語に自信を持てるようになり、その結果、共通テストでは全教科の中で1番高い点数を取ることができました。
 英語の添削を2年生の夏頃からずっと続けてきたことで自分の努力が成果に繋がったと感じ、達成感を得ることができました。一方受験勉強において後悔していることは、苦手教科の勉強を疎かにしてしまったことです。
 私は数学が苦手だったので模試のやり直しをしなかったり、他の教科より学習時間が圧倒的少なくなったりしました。その結果、共通テストでは最悪の点数を取ってしまい真摯に向き合わなかったことを後悔しています。
 私が受験勉強において特に大切だと感じたのは勉強の仕方です。自己分析をして、勉強の仕方を変えただけで成績が伸びた教科もあれば、逆に勉強方法を変えた途端、成績が伸びなくなった教科もあり、自分に合った勉強方法を見つけることや苦手教科への向き合い方はとても重要だと実感しました。
 また、受験を乗り越えるには、メンタル面も重要です。成績が伸び悩み焦ってしまったり、友人と成績を比べて落ち込んでしまいがちですが、時には友人と情報を共有したり、息抜きしたりすることでリフレッシュすることは大切だと思います。受験勉強は辛いですが頑張ってください。応援しています。

2.「後悔しないために」( 大分大学 総合経済学部 )

 私が受験勉強を始めたのは3年生になってからでした。
1,2年生のときは、国公立大学に進学する意思はなかったのですが、定期考査は真面目に取り組んでいたおかげで進学を考えた時も学力面を心配することなく対応できました。定期考査は基礎を定着させたり、学習習慣を確立させたりできるので真面目に取り組んでおく必要があると思います。
 私は推薦入試で第一志望校に合格しました。受験科目は小論文とグループディスカッションでした。推薦入試は合否が決まる時期が早いため、志望する人も多いと思いますが、決して楽ではありません。
 まず、入試が早い時期にあるため、準備期間がとても短いです。さらに私のように、推薦入試と一般入試の受験科目が異なる場合、共通テストや個別試験の対策の時間が削られてしまいます。そのため、推薦入試を考えている人ほど早めに入試対策に取りかかる必要があります。また、学校内外のボランティア活動や諸活動、地域の活動にほとんど参加しなかったため、志望理由書を作成する際に苦労しました。
推薦入試を利用するかどうかにかかわらず、興味ある活動には積極的に参加すべきです。
 受験準備期間中、何度も「逃げ出したい」と思うことがありました。私がそんな不安やプレッシャーに負けなかったのは、友人のおかげです。その期間、進路志望が似ている友人と多くの時間をともに過ごしました。同じようにつらい思いや不安を感じている仲間だからこそ、自分の気持ちを素直に話せ、支えあうことができました。
 同じクラスでも、様々な進路希望があり、時期や内容も異なります。他の人が楽しそうに見え、共通テストの準備をしているのを見ると焦ることもありました。そんな時は自分が楽な方に逃げないように、不安やプレッシャーに負けないように、自分と同じような状況にいる友人と多くの時間を共にして自分が頑張れる環境をつくることが大切です。
 受験期間は楽しいことよりもはるかにつらいことが多いです。それでも途中で挫けないために、家族や先生、友人にたくさん頼って、自分にできることを最後まで全力で頑張ってください。

3.「やってみよう」( 大分大学 医学部 看護学科 )

 私は、日本人はもちろん外国人にも対応できる看護師になるために、総合大学である大分大学を目指し、まずは学校推薦型入試を受けることにしました。試験の内容は、小論文と面接とグループディスカッションでした。
 私は小論文がとても苦手でした。読解力には自信があるのですが、文章に書き起こすことが苦手でした。小論文の担当の先生に1対1でアドバイスを貰い少しずつ改善していきました。それと同時に小論文の基礎の本を買いどんな種類が出題されても対応できるように答えの構成の練習をしました。
 私は話したい内容を端的にまとめて話すのが苦手だったので、一回文字に書き出して覚えることを繰り返しました。そうすることで段々と初めて質問された内容も端的に答えることができるようになりました。
 面接で大切なことは、なぜ大分大学に入りたいのか、なぜ看護師を目指すのか、大学に入ったらどんなことを学びたいのか、これまでにどんな経験をしてどんなことを学んだのかというように、どんどん自分を深く考えることです。そうするとどんな質問をされてもしっかり答えることができるようになります。
 もともと一般入試を受けるつもりでしたが、大学説明会で推薦入試を受けることで受験のチャンスが増えるから受けてみるといいと聞き、推薦入試も受けてみることにしました。最初は本当に軽い理由でしたがやるからには全力で取り組みました。
 志望理由書の作成や面接試験の際に、私の強みになったのは、自分が興味をもって真剣に取り組んだことでした。例えば、探究活動の一環でAPUに赴きアンケートを取ったり、部活動の大会に自分が監督した作品を出したり、自分の興味あるボランティアに応募し参加したり、海外留学に挑戦したりとその時自分の興味がありやっていた事です。
 だから未来のためにと考えすぎるより、興味があることや、やってみたいことを、まずは行動してみるのもいいと思います。特にまだ将来が決まっていない人は「とりあえずやってみる」、そうすることで将来も見えてくると思います。

4.「成功の秘訣と失敗の分析」( 同志社大学 法学部 法律学科 )

 私は指定校推薦で第1志望の同志社大学法学部法律学科に合格しました。
 高校3年生になるまでの自分を振り返ると、全く考えられませんでした。正直、高校2年生までは明確な目標もなく、勉強に対するモチベーションが低かったと思います。
 しかし、3年生になると進路のことを考えざるをえない状況となり、危機感と焦りを感じ始めました。そこから受験に向けて一気に気持ちを高め、なんとか目標とする評定平均値に到達することができました。平素の課題や定期考査に向けての準備を怠ることなくこれまでにないくらい勉強に熱心に取り組みました。
 試験内容は小論文と口頭試問でしたが、過去問がなく、情報があまりにも少なかったため対策にかなり苦戦しました。
 試験1ヶ月前から、毎日2題の小論文対策と15分程度の面接練習をしました。小論文では、1年分の法律関係のニュースを見ていたもののメディア関係のお題が課され、口頭試問でも想定していた展開ではなく、内心すごく動揺しましたが、どうにか対応して乗り切ることができました。
 これは先輩のアドバイスと一緒に受験する仲間がいたおかげだと思っています。かなり心の支えになりました。ただ、もっと早くから新聞を読んで意見をまとめる簡単な基礎対策をコツコツとしておけばよかったと思いました。
 私は他の人よりも圧倒的に失敗や後悔が多かったと思います。
 しかし、最終的に第1志望校に合格できた1番の秘訣は危機感を持てたことだと思います。
 人間、瀬戸際に追い詰められれば、大体はどうにかできます。火事場の馬鹿力というものです。
 この力は部活動で培った賜物だと強く感じています。しかし、普段からコツコツと継続して力をつけておけばもっと幅広く進路選択ができたのではないかと感じています。
 私のような後悔をみなさんにはしてほしくないです。もし、今何か熱中しているものがあるのなら、後悔しないように全力でやり切ってください。できないと諦めるのではなく、できるまで挑戦し続けてください。やり切ることでそこからの進路実現に繋がっていくと思います。みなさんのことを応援しています。

5.「後輩に伝えたいこと」( 大分リハビリテーション専門学校作業療法科 )

 私は推薦入試を利用したため、面接と小論文の試験がありました。
 1、2年生の間は、部活動に打ち込み、仲間の大切さを学びました。私は一時期自分の技の上達が伸び悩んでいた時があり、その時に仲間から自分では気づかなかったところの改善点を教えてもらったところ、少しずつできるようになり、最終的には自分の得意な技になりました。
 これによって、自分が上手く出来ないことを仲間たちに教えてもらったり何かアドバイスをもらったりと、自分に足りない所をほかの角度からなにかアドバイスをくれる仲間はすごく大切だと感じました。面接練習をするにあたっても、個人だけでなく友人と一緒に対策したり、先生に見てもらったりして、自分では気づかない弱点も克服していくことができました。
 また、面接は自分のペースでゆっくり話すことを意識することが大事だと感じました。緊張すると焦って早口になり、相手に伝わりにくくなることがあるので自分のペースで話し、相手に自分の考えを伝えるようにすることが大切です。他にもどんな質問が来ても動じないメンタルを持つことも大切です。ひとつひとつの質問に怯えていたら自信を持って自分の意見を伝えることが難しくなるので、動じないメンタルを持つことも大事です。
 そして小論文については、とにかくたくさんの幅広いお題に取り組み、先生に添削指導をしてもらうことが上達への一番の近道だと感じました。また日ごろから、自分の行きたい科に関する情報も集めておくと書きやすくなります。
 例えば私は、入試に向けて自分が行きたい科がある学校のオープンキャンパスに複数参加し、それぞれの違いを見ました。そのおかげで学校ごとの細かい違いを見つけることができたので進路選択にとても役立ちました。なので、自分の志望する科がある学校が複数ある場合はできるだけ参加し、自分の目で見ることをおすすめします。
 最後に後輩の皆さんに伝えたいことは、周囲への感謝の心を持つことです。私たちが生活するにはまだ1人ではできないことが多くあります。学校への送迎や弁当の準備など親の力や、授業や部活動で指導してくれる先生方への感謝を忘れず、受験に向かって努力してください。

6.「公務員試験」(大分県庁)

 私は3年になるまで進路について悩んだいました。しかし、親と話し合い最終的には公務員を目指すことにしました。そんな自分だからこそ進路については早く決めておいたほうがいいと思いました。
 就職するにしても進学するにしても成績が一番大事です。しっかりと提出物を出すこと、授業をきちんと受けることなど基本をきちんとこなすことが大切だと思います。
 また、校内外を問わずボランティア活動に積極的に参加すること、資格を取っておくことも就職にとって大きなアドバンテージになると思います。
 自分は資格、ボランティアともに面接でのアピールにつながりました。試験についてですがやはり対策が大変でした。公務員はほかの同級生に比べ試験が始まるのが早く、終わるのが遅いです。
 一次試験が筆記、二次試験以降は面接とかなりの長期戦になります。また申し込みの段階で志望理由を書かなくてはならず自治体ごとの情報を自分で調べて考えます。一次試験を突破しなくてはいけないので勉強も同時進行で進めたため、なかなか苦労しました。試験の種類も自治体ごとに異なるので自分で情報を収集することが大切です。
 試験勉強については始める時期は早ければ早いほど良いです。これは自分がとても後悔したことなので皆さんにもお伝えしたいです。
自分は勉強を始めたのが2年生の3月からと、周りに比べても遅いほうでした。その結果、一つの試験方法しか対策ができず内定をいただいた場所以外は一次試験で不合格という結果になりました。試験までの対策を否定された気分でした。ですが落ち込んでばかりでは先に進めません。次はいけると思い込んで頑張りました。
 最後になりますが、先生方はまるで自分のことのように熱心に指導してくださいます。不安だと思うことはしっかりと先生方に相談してください。
 しかし、熱意を力に変えられるかどうかはあくまでも自分次第です。大変なことも多いと思いますが最後まであきらめずに頑張ってください。努力すればいつか帰ってきます。応援しています。