【高校魅力化】日田未来学:「マーケティング」隠れた魅力発掘プロジェクト報告会

 9月30日(火)地域を調査し成果をまとめた報告会を、NPO法人ドネルモの渡邉さん、劇団プイエイ代表の高野さん、また、市議会議員の方々をお招きし、実施しました。

 生徒たちは日田市内の神社や町並みを歩き、「心に残る風景や物」をテーマにフィールドワークを行いました。星隈の自然、月隈の「かわいい」発見、日隈の小さな歴史、豆田町の魅力、さらに月隈周辺地域のトイレマップや音楽マップなど多彩な視点で地域を再発見。

・星隈エリア調査班1
 星隈神社や公園、河川敷を訪れ、急な階段や避難看板、珍しい(毒)キノコ?など普段気づかない発見を紹介しました。自然豊かで散歩に最適な河川敷をおすすめスポットとし、空気や水の清らかさを魅力として強調しました。講評では、観光地化されていないエリアに価値を見出す姿勢が評価され、自然資源を生かした地域活性化の可能性が指摘されました。

・月隈エリア調査班
 「小さくて可愛いもの」をテーマに、月隈公園周辺や豆田町での発見を「つきくマップ」としてまとめました。雑貨屋のキューピーやカラフルなガチャなど、愛らしさを感じる要素を整理。発表では「かわいい」の条件を議論し、感性を地域調査に活かす試みが注目されました。講評では、視点の独自性と発信力が高く、若者らしい地域PRの可能性が評価されました。

・日隈エリア調査班
 「歴史・自然・インスタ映え」をテーマに、「ヒノクマ散歩マップ」を作成しました。苔や小さな看板、歴史的痕跡などを紹介し、有名スポットを外した点が特徴。インスタ映えする階段や歴史的背景も取り上げ、身近な場所に新しい発見を見いだしました。講評では、日常の中に潜む価値を再発見する力が高く評価され、観光資源としての展開可能性が示されました。

・月隈周辺調査班2
 2つの視点で、月隈・豆田・駅周辺を調査。まずは、周辺のトイレを調査し、清潔さや利便性を星評価で表現しました。外国人や子育て世代など多様な利用者視点を重視し、観光にも役立つ実用的な成果物を作成。講評では「実際に使える情報」として高く評価され、観光協会など地域機関と連携すれば大きな社会的貢献になると期待されました。
また、市内の風景に合う楽曲を選び「風景×音楽」の新しい楽しみ方を提案しました。日田駅周辺には「トレイントレイン」、月隈のバス停には「となりのトトロ」など、感覚的に結びつけた選曲が特徴です。講評では「記憶と結びつく音楽」を活用したアイデア性が評価され、観光体験の質を高める新しいアプローチとして注目されました。

 本校では、地域と連携しながら学びを深める「高校魅力化事業」を推進しています。その取組の一つである「日田未来学:マーケティング 隠れた魅力発掘プロジェクト」を通じ、授業で学んでいる知識や技術を活かし、生徒自身の視点から地域の新たな魅力を見つけ出すことを目的としています。地域に「すでに存在するもの」を見直し、新しい価値や楽しさを発見することで、地域の活性化につなげていきたいと考えています。