学校案内
令和7年3月20日、明治大学中野キャンパスにて開催された「令和6年度電気学会高校生みらい創造コンテスト表彰式ならびに受賞講演会」に、本校3年SSクラス人工衛星班の3名(藤本健心さん、森海晴さん、森山己太郎さん:今春卒業)が参加しました。
このコンテストは、高校生が電気・エネルギー技術および環境問題を身近なものと感じ、我が国の基盤を支える重要な技術であることや、未来を拓く有望な技術であることを理解し、電気工学を学ぶ契機となることを期待して開かれているものです。(コンテストHPより)
本校3年SSクラスの人工衛星班の3名が探究Ⅰ,Ⅱで取り組んできた研究の成果を「宇宙太陽光発電に適した軌道とは~静止軌道と準天頂軌道を比較する~」として出品し、優秀賞の評価を頂きました。
今回はその表彰式ならびに受賞講演会に参加してきました。講演会ではこれまでの成果を存分に発揮し、堂々とした発表を行い、大学や企業で研究をされている方からの鋭い質問に対しても的確に回答するなど、苦労しながら研究を積み重ねてきたからこその姿が見られました。
参加した3名からは
「一般講演も聴講することができ、最先端の研究に触れることができて痺れました。」
「他の高校の発表はレベルが高く、同世代の優秀な研究者を間近で見られたとともに、質疑応答を通して交流することができてワクワクしたので、今後も学会発表を目指して頑張りたいです。」
「久々に学会発表を行うことができて緊張も楽しめました。同世代の仲間と明るい未来を築きたいです。」
といった感想を述べていました。
なお、3名の研究成果をまとめた論文は電気学会誌に掲載されています。よろしければご覧ください。
URL:https://www.iee.jp/pes/wp-content/uploads/sites/3/2025/02/R5_2-1.pdf
(電気学会論文誌B(電力・エネルギー部門誌)/145 巻 (2025) 3 号 掲載)
課題研究やSSクラスの様々な活動を通して、日田高RGBを大きく成長させた3名は、次のステージでも大きく成長を続け、最終的には未来を切り開くイノベーターとして地域や世界へ羽ばたくと確信しています。
(参考 研究概要)
雲のない宇宙空間に配置した太陽光パネルで発電し、得た電力をマイクロ波で地上に送電することで天候の心配をしなくてよいという宇宙太陽光発電計画に着目した彼ら。しかしながらその計画で使用する予定の静止軌道には既に数多くの衛星が存在し飽和状態と言われているため、これから先、太陽光パネルを搭載した衛星を配置するのは難しいのではないかという課題意識を持ちました。
そこで、日本上空でゆっくり運行する準天頂軌道に太陽光パネルを搭載した衛星を配置してはどうかと考え、静止軌道との比較を行いました。比較のために①…予備実験による定義式の考案、②…シミュレーションによる地球ー衛星間の角度や距離の算出、③…①②の結果をもとに表計算ソフトによる受信電力量の算出、を実施しました。
結果として、静止軌道の方が準天頂軌道よりも3倍多い受信電力量となりましたが、準天頂軌道の際の受信アンテナを1枚追加することで静止軌道に匹敵する結果を得られることを発見しました!!