学校案内
令和7年1月27日(月)に、1年生のSS探究科目「Water Science」における課題研究の学年成果発表会を実施しました。
2学期から、1年生全員が「水」にまつわる課題研究を、この授業で週2回行ってきました。テーマや仮説の設定、研究計画の立案、研究の実施、結果の分析と考察等を生徒たちが主体となって進めてきました。
このような課題研究を通して、本校が育成を目指す資質・能力である「日田高RGB」のうち、探究力(Research)と基盤力(Basis)の向上を目指すとともに、発表を経験することで波及力(Glocal)を育成することを目指しています。
今回は1月中旬に各クラスで行われた発表会にて各クラスの代表に選出された6班が、代表として学年全員の前で口頭発表を行いました。以下は、そのタイトルとリサーチクエスチョン(解決したい課題や問のこと=RQ)です。
班・タイトル
1年1組2班 「スライムで作る冷えピタ」
RQ(リサーチクエスチョン)
より冷たく、より長い時間冷たさが持続する冷えピタを作成するには、スライムを使用した冷えピタを作るのが良いのではないだろうか。
班・タイトル
1年1組6班 「~Sustainable Delicious Water~持続可能なおいしい水」
RQ(リサーチクエスチョン)
スプーンですくって器に入れた時に膜が破れない『つかめる水』の最大の水の割合はどのくらいだろうか。
班・タイトル
1年2組9班 「災害時に使えるろ過装置をつくる」
RQ(リサーチクエスチョン)
土や石で作るろ過装置よりガーゼなどで作ったろ過装置の方が、災害時ではふさわしいのではないだろうか。
班・タイトル
1年3組1班 「水温の違いによる洗浄力の違い」
RQ(リサーチクエスチョン)
水温の違いによってどのくらい洗浄力の違いがあるのだろうか。
班・タイトル
1年4組6班 「ボートと水」
RQ(リサーチクエスチョン)
どんな水の条件だとボートのスピードは速くなるのか(水温が高いと速くなるのではないだろうか)
班・タイトル
1年5組6班 「安全な消波ブロックはどんな形か」
RQ(リサーチクエスチョン)
なぜ今のような消波ブロックの形になったのだろうか。
今回の発表会の外部審査員として
大分大学教育学部 教授 大上 和敏 様
九州大学大学院工学研究院附属環境工学研究教育センター 木下 英生 様
日田市役所 猪山 千里 様
にご来校頂き、審査ならびに指導助言を頂きました。
生徒は、初めての大勢の前での発表ということもあり、緊張している様子も見られましたが、クラスの代表として堂々と発表することができていました。発表者も参観者も、考えを深めるとても有意義な時間となりました。
閉会行事の際に、審査員の皆様より以下のようなお言葉をいただきました。
大分大 大上先生
・実験データの統計的有意性の確認が必要である。誤差の範囲なのか、意味のある差なのか。
・身近な現象を扱う場合には、複雑に多くの条件が関係するので、条件を絞って単純に考えて実験を行うことが大事である。
九州大 木下先生
・1年生にしては、とてもレベルが高い研究が多い
・失敗から生まれた産物は多くあるので、誰も目をつけてない着眼点で、ぜひチャレンジして研究を続けてほしい。
日田市役所 猪山先生
・大人になると疑問に思うことが減ってくる。高校生の柔軟な発想で、新しい発見を日々の中でも探してほしい。
・社会人になっても「どうやってこの問題を解決しようか」と探究する場面はある。探究は将来に役に立つので、ぜひ高校時代にいろんなことを学んでほしい
1学年主任 水江先生
・何のために探究をやるのかを考えてほしい。ネタは生活の至るところにある。
・やりたい仕事を成功させるには、答えがない問を解かねばならない。働くこと自体が探究である。「誰かの役に立つ大人」になるために、探究で学んだ力をこれからも生かしてほしい。
頂いたアドバイスをもとに、2年生からの始まる新たなテーマでの課題研究に頑張っていきます。
審査結果は以下の通りです。最優秀賞、優秀賞は2月12日の本校SSH成果発表会で発表します。
最優秀賞:1年3組1班 「水温の違いによる洗浄力の違い」
優秀賞:1年1組6班 「~Sustainable Delicious Water~持続可能なおいしい水」
優秀賞:1年2組9班 「災害時に使えるろ過装置をつくる」
優良賞:1年1組2班 「スライムで作る冷えピタ」
優良賞:1年4組6班 「ボートと水」
優良賞:1年5組6班 「安全な消波ブロックはどんな形か」