学校案内
4日目(10/18・金)
研修最終日、午前中に最後の研修であるフィールドワークその2を行いました。昨日のフィールドワークでのA班とB班のそれぞれの行き先を入れ替え、訪問地を絞り時間を短縮して実施しました。二日間のフィールドワークで、生徒全員が屋久島の様々な自然を体験することが出来ました。
体調不良者は一人もなく、全員元気です。
これから13時10分に屋久島を出発し、日田を目指します。19時40分に学校到着予定です。
今回の研修を通じて生徒たちは学んだことを、これからの学校生活や探究活動、さらには将来にわたって各方面で生かして行きます。 本研修の実施にあたって、多くの方々にご協力をいただきました。本当にありがとうございました。
3日目(10/17・木)
研修3日目は、屋久島でのフィールドワークです。
A班はヤクスギランドへ登山にでかけました。森林の中を歩きながら、数多くの屋久杉を巡り鑑賞しました。屋久杉とは一般的には屋久島の標高500mを超える山地に自生し、このうち樹齢1000年以上のものをさすそうです。ヤクスギランドには、樹齢2600年超の母子杉や樹齢2500年超の小田杉など、数多くの樹齢1000年を超える「屋久杉」が現在においても息づいていました。また、森林の中には、江戸時代に伐採された杉のうち、利用されずに放置された幹や根株が200~300年たった今でも腐ることなく残っていました。「土埋木(どまいぼく)」と称されるこれらの木々は、この地域の杉が樹脂を非常に多く含んでいるために腐植しないそうです。山の天気は変わりやすく、午後からは雨の中をレインウェアを着用しての下山となりました。急な傾斜や小川、吊り橋を通り、ぬかるみや複雑な木の根に足を取られながらも、約5時間にわたる山歩きを無事にやり遂げました。
B班は、屋久島を一周回りながら、特徴的な地形や植生の観察しました。田代海岸で枕状溶岩の露頭を観察しました。火山島ではない屋久島でこの地域だけに見られる地形で、大昔に海底火山から噴出した溶岩が急速に冷えて固まり、枕状となり、長い年月を経て付加体として隆起したものです。次に世界自然遺産の一部となっている西部林道の散策をしました。南側に位置する林道沿いは、深い原生林となっており、切り立った斜面に照葉樹林を中心として多様な植生を観察できました。昼食をアカウミガメの産卵地でもある栗生(くりお)海岸で取りました。午後の最初は千尋(せんぴろ)の滝です。花崗岩の一枚岩が、侵食によりv字型に削られてできた2段の滝です。圧倒的なスケールと綺麗な水の流れに歓声があがっていました。次に自生しているガジュマルの森に行きました。予想していた何倍もの神秘的な空間に、ジャングルジムのように生えているガジュマルの森の空気に浸りました。最後に春田浜海岸で、珊瑚礁の隆起による海岸地形を観察し、引き潮でタイドプールにいる生き物の観察をしました。
フィールドワークを終え、夕方からは屋久杉自然館で屋久杉の歴史とその植生についてお話をうかがいました。屋久杉の森は手つかずの秘境ではなく、屋久島の人々と森林の生態系との深い関わりがあってこそだということが伝わってきました。
2日目(10/16・水)
2日目の研修は、JAXA種子島宇宙センターから始まりました。宇宙科学技術館では、宇宙開発における様々な分野について紹介されていました。施設案内バスツアーでは、展望台からロケット発射場や組み立て棟を眺めたり、打ち上げが中止されたロケットの機体を目の前に構造について説明を受けたりしました。
また、打ち上げの最終可否判断や、打ち上げ前後の司令管制を行う総合司令室をガラス越しに見学しました。写真撮影厳禁でしたが、今月26日に打ち上げ予定のロケットの発射前準備のために働く職員の様子をうかがうことができました。
ここで思いがけない出来事がありました。宇宙センター敷地内で昼食をとるために「大分県立日田高校」の表示のあるバスから降りて来た私たちに、「日田高出身の職員がいますよ」と、食堂にいた方から声をかけられました。先程見学した総合司令室で働いていた、日田高出身の宇宙技術開発株式会社の冨田昭博さん(2001年卒、本校53回生)に連絡していただきました。
冨田さんは帰り間際の私たちのバスまでわざわざお見えになって「いつか一緒にここで働きましょう」と力強い言葉を後輩たちにかけていただきました。何となく遠かった「宇宙」を、少し身近に感じることができた出来事でした。
1日目(10/15・火)
予定通り、お昼前に種子島に到着しました。
昼食後に早速始まった研修では、JAXA職員の宇宙輸送技術部門 射場技術開発ユニット主任研究開発員の田中雅樹氏にご講演をいただきました。日本の宇宙開発の最前線について、H3次世代ロケット開発を「お客様にとって使いやすいロケットへ」をモットーに、注文から打ち上げまでの期間の短縮やコストダウンが実現化していることをうかがいました。
またこれからの宇宙開発については、日米で月面開発を推進し、月面での人類の持続的な活動を行う計画があること、日本のトヨタやホンダなどの企業も月面開発に参画していることなども紹介されました。「これからの宇宙産業は明るい」という言葉を実感することができたご講演でした。
その後、マングローブパークに移動し、カヤック体験とマングローブ林観察研修を行いました。河口周辺に広がるマングローブ林を前に、泥と塩分という過酷な環境で生育するメヒルギの成長過程についてお話しをうかがいました。
以下、生徒たちの感想です。
マングローブをはじめてみて、木の高さや葉っぱの色など様々な特徴があって勉強になりました。
カヤックを楽しみながら、日田にない植生や景色などを見ることができていい経験になりました。
あまり話したことなかった人とカヤックを協力して漕ぐことで、親しくなれて嬉しかったです。
マングローブは、1枚の葉っぱを犠牲にして汽水域を生き抜いていることを知って驚きました。