学校案内
令和5年5月12日(金)「令和5年度探究Ⅱ課題研究成果発表会」を実施しました。
これは3年SSクラスの生徒が、昨年4月から「探究Ⅰ・Ⅱ」の授業で取り組んできた課題研究の成果を発表するもので、8月に神戸で行われる「スーパーサイエンスハイスクール生徒研究発表会」の本校代表を決める選考会を兼ねています。
今年度もお忙しい中、多くの審査員の先生方を招聘し、3年ぶりの対面でのポスター発表を実施しました。
発表ポスターは以下からダウンロードできますので、よければご覧ください。
【HP用発表ポスター】R5_3年SS探究Ⅱ課題研究成果発表会.pdf
あいう | ||
生徒たちは日々の生活から生じた身近な疑問をスタートに研究テーマを設定し、実験や考察を繰り返していきました。その研究内容と結果・考察を7分間でポスター発表しました。質疑応答も活発に行われ、聴講した2年生SSクラスや、はじめてSSHの研究発表を聞く1年生も熱心に聞いていました。
発表の内容と様子は以下の通りです。
油の保存方法について、常温、冷蔵、冷凍で油の酸化状態を比較した結果、冷凍保存の方が保存期間は伸びることがわかりました。
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「見る」「書く」「発声する」では暗記量に差が出なかったが、語呂合わせで覚えたか否かでは暗記量に差が出ることがわかりました。
昆虫食は餌を変えても味は変化しないこと、見た目等の苦手克服には粉末状にすること、ミルワームはタンパク質源として有効であることがわかった。
オーキシンによる根への影響を減らして根に葉緑体を作る方法を探ったが、影響減らすのは難しく根に光を当てても葉緑体ができないことがわかった。
ペルチェ素子を用いた効率の良い発電方法を調査した結果、可能な限り大きな温度差、高い温度帯を維持し複数枚ペルチェ素子を重ねて使う場合が最適な方法であると見出しました。
「金属に磁石を近づけた際に生じる渦電流」による金属の減速効果を調査した結果、温度の条件や、金属の純度、磁石のあて方で減速効果に大きな違いが見られることがわかりました。
酵母菌の活性化のために様々な周波数の音を聞かせた結果、酵母菌の成長を促進する要素は主に「音による振動」であると結論づけました。
平面型、円筒型、十字型の3種類の形状の太陽光パネルを用いて発電効率を調査した結果、円筒型が最も効率よく発電できることを発見しました。
運動と睡眠の関係を調べた結果、「普段あまり運動習慣がない人は強度の小さい有酸素運動を短時間行う」場合が最も睡眠効率が上昇することを発見しました。
審査の結果は以下の通りです。
最優秀賞「宇宙での太陽光発電における理想的なパネルの形状~SUNSHINE SATTELLTE HATSUDEN~」 (全国大会出場決定)
優秀賞「美味しい昆虫食の実現に向けた摂取時の形状および飼料の改善」
優秀賞「温度差を利用したペルチェ素子の発電について~灼熱と極寒の挟間で環境に優しい発電を~」
審査員を代表して、別府大学の藤原秀彦教授から、「中間発表から、どの班も研究が深まっていて、大変楽しく聞くことができた」とお褒めの言葉を頂いた上で、今後に向けて以下のような講評を頂きました。
・実験においては「結果」が一番大切であり、それが目立つようなプレゼン資料の作り方を工夫してほしい。
・再現性のある実験結果なのかを、もう少し吟味すべき班もあった。実験回数が少ないと再現性も薄い。
・プレゼンテーションにおいては、字は最小限にして、喋りでカバーする。
・今後研究を続けることができなくても「今後の展望」は大切にしてほしい。未来に研究は必ず繋がっていく。
審査員の先生方には、「コメントシート」という形で、各班に細かく指摘を書いて頂きました。それらをもとに、3年生SSクラスの生徒は今後、研究をさらに深めるとともに、研究論文にまとめ、成果の発信を行っていく予定です。
審査員の先生方、お忙しいところお越し頂き、大変ありがとうございました。
<審査員>(五十音順)
浦塚 雄介 校長 (日田市立小野小学校)
谷口 篤志 教諭 (大分県立佐伯鶴城高等学校)
利光 宏隆 指導主事 (大分県教育庁高校教育課)
藤原 秀彦 教授 (別府大学食物栄養科学部)
三次 徳二 教授 (大分大学教育学部)
森山 和浩 代表取締役社長 (日本フォレスト株式会社)