学校案内
令和7年4月9日(水)、大分県立日田高等学校第80回生の入学式が行われました。
校長の式辞を掲載いたします。
式 辞
木々の緑が萌黄色になり、春の息吹を感じるこの佳き日に、大分県議会議員 中野哲朗(なかの てつろう)様、日田市教育長 江嶋 久典(えじま ひさのり)様をはじめ、多くのご来賓の方々、並びに保護者の皆様のご臨席を賜り、令和7年度大分県立日田高等学校入学式を挙行できますことは、本校にとりまして、この上ない喜びであり、心より感謝申し上げます。ただいま入学を許可いたしました定時制14名、全日制173名の新入生の皆さん、入学おめでとう。在校生、教職員一同、皆さんの入学を本当に心待ちにしておりました。心から祝福し、歓迎いたします。
本校は今年で、全日制は創立104年、定時制は創立76年目を迎えます。
全日制においては、県西部の普通科進学拠点校として、そして伝統校として長きにわたりその地位を築いてまいりました。校訓である「剛健 積極 明朗」の体現をモットーに、常にSSH(スーパーサイエンスハイスクール)等の先進的な学びを生徒に提供することで、自ら主体的に学ぶことの大切さや将来、日田・玖珠地域や日本・世界の未来を切り拓く人材としての素養を身につけるべく、教育活動を実践しております。
定時制では、県西部唯一の普通科として、生徒の様々な学びのニーズに対応したコースやカリキュラムを編成し、個別最適な学びや協働な学びの往還を通して、一人一人を大切にするきめ細やかな教育活動を行っています。家庭的な雰囲気の漂う学び舎では、勉学はもとより学校行事や部活動に積極的に取り組んでおり、夕刻からの限られた時間の中で学びを深めております。
さて、本日の入学式にあたり、新入生の皆さんにお話ししたいことが3つあります。 1つ目は、「自分のことをもっと好きになり、自分らしくあれ」ということです。よく他人と比較することで、ともすると自信をなくしてしまう人が少なからずいます。でも、よく考えてみて欲しいのです。自分のことを一番良く知っていて、自らを愛せるのは自分自身でしかありません。まずは、自らの良いところ、素晴らしいところを見つけ、自分を大好きになってください。そうすれば、自ずと自信と勇気が湧き、次のステップに向けて大きな一歩を踏み出せると思うからです。
2つ目は、「繋がるということを大切にして欲しい」ということです。現在は、少子高齢化やグローバル化、ソサイエティ5.0や5G等の情報通信技術の発展により、これまで以上に予測不可能な変化の激しい時代を迎えています。しかし、このような課題に対してひとりでは到底解決できるものではありません。そのためには、自ら主体的に学び、自己の資質・能力を高めるのはもちろんのこと、時には言語・宗教・人種等の違う人々と繋がり、切磋琢磨する中で、課題解決の糸口を見いだしていくこと、このことこそが今後、最も大切になってくると考えます。そのためにも、これから学んでいく高校での学びを内向き、すなわち自分の中だけで完結させず、外に向かって、色んな人とより多く繋がり、その中で切磋琢磨することで自らの学びを深めて欲しいと思っています。
3つ目は、「学びつづけ向上し続けることの大切さを知ってほしい」ということです。高校生活では、多くのことを学びます。しかし、学ぶ内容については、年月と共に変化していき、陳腐化していくものもあります。だからといって学ばなくてよいと言っているのではありません。学ぶことはすごく大切なことですが、学び続ける姿勢やどうすれば課題を解決できるかの学び方を高校では学んでほしいのです。将来、常に最新の内容にアップデートし、変化にすぐに対応できるようにすることが問われます。すなわち、「学び方を学ぶ」事ことこそが大切です。学び続け、向上し続ける事、その素地をこの日田高校の学びで是非身につけて欲しいと思います。
結びになりますが、これから卒業までの学びの中で、学校とご家庭が連携を密にし、一致協力してお子様の自己実現に向けた最大の応援団となれるよう頑張って参る所存です。
新入生の皆さんが、今日の喜びを忘れることなく、実り多き高校生活を送ることを祈念し、式辞といたします。
大分県立日田高等学校 校 長 船津 勇一