令和4年度日田高校SSH成果発表会を実施しました

2023年01月31日


 1月24日(火)9:45~12:00で、1・2年生対象の「SSH成果発表会」を実施しました。

 本発表会では、「日田高RGB」を身に付けるための学校設定教科「SS探究」を中心とした
 探究活動の1年間の成果について、各科目で優秀な成果を収めた代表班による発表を行いました。
 また、科学研修旅行や3年生によるSSHで学んだこと等の取り組み発表も行いました。

 1人1台iPadを活用して、聴衆の生徒がリアルタイムで、発表生徒に質問やコメントを入力するなど、
 聴衆が主体的に参加できる発表会を目指して実施しました。

 今年度も、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、校内でzoomを活用して実施しましたが、
 YouTubeでライブ配信も同時に行い、県内他校の生徒や近隣の小中学校や保護者の方等に公開しました。

リンクは以下です。オンデマンドでもご覧いただけます。
https://youtu.be/_HEH1uo0UCw

講評は、本校のSSH運営指導委員を代表して、大分大学教育学部 大上 和敏 教授、また、教育委員会を代表して、県教育庁高校教育課 戸上 健治 参事の2名にいただきました。

【概要】
  「日田高RGB」を身に付けるための学校設定教科「SS探究」を中心とした探究活動の1年間の成果を、
 各科目で優秀な成果を収めた代表班が発表しました。1人1台iPadを活用して、聴衆の生徒がリアルタイ
 ムで、発表生徒に質問やコメントを入力するなど、聴衆が主体的に参加できる発表会を目指して実施しました。

●SS Presentation(1年全)

「SSPの1年間の取組を発表」…授業で作成したスライドの紹介や、タイピングの実技をリアルタイムで披露しました。

●water  science(1年全)
「現代を生きるみなさん必見!しっとり肌への挑戦」…水の種類によって化粧水の浸透力の高さが変わるのかを探る研究

「よりたくさん荷物を運べる船とは」…浮力を大きくし積載量を最大化するにはどんな形状の船が良いのかを探る研究

「「味」は何によって感じるか」…「味」が視覚や嗅覚の影響を大きく受けていることを探る研究

●水郷ひた学Ⅰ(2年文系・理系)

「小規模な学校の生徒同士の仲を深めたい!」…小規模校の中学生がブランケットづくりを通して他校と交流し、高校入学後の不安をなくすプロジェクトの提言

「空き家を利用した児童施設」…子育て支援をするための預かり保育や子どもが気軽に遊びに来れたりする児童施設に空き家を改築するプロジェクトの提言

●2年SS研修(2年SSクラス)

 「SS ProgreSS研修 報告」…「宇宙」「SDGs」「自然」をテーマに行った研修で、種子島のJAXA種子島宇宙センターで得たこと、種子島スマートエコアイランド構想から考えられること、屋久島が世界自然遺産である理由を報告。

●SS Communication(2年SSクラス)

 「Food Problems」…「食糧問題」の現状やその考えうる解決策(代替肉)についてを英語で発表

〇探究Ⅰ(2年SS)

 酵母班「音楽で酵母を元気にしよう」…音が酵母に与える影響を調べ、より効果的に酵母を増やす方法を探る研究

〇探究Ⅰ(2年SS)

 昆虫食班「昆虫食を身近に」…ミルワームに味付けをした餌を与え、ミルワームで作った素材のもつ栄養成分を調べる研究。大分舞鶴・佐伯鶴城高校と共同研究。

〇探究Ⅰ(2年SS)

 人工衛星班「SUNSHINE SATELLITE HATSUDEN」…宇宙空間でより効率的に太陽光発電を行うための人工衛星の形を模索する研究。大分舞鶴・佐伯鶴城高校と共同研究。

●3年生
「SSHで学んだこと~3年間で身についた力~」
文系、理系、SSクラスそれぞれの立場から、活動を通してどのような日田高RGBの資質・能力が身につき、それが学校生活や大学入試でどう役に立ったかを発表しました。

【講評】

大分大学教育学部 大上 和敏 教授

・1年間の課題研究の中で、本当に自然科学から社会科学までいろいろな分野で研究がなされていた。
・地球を取り巻く環境・経済・社会課題に関する様々な課題が扱われていた。これらの課題は独立ではなく、すべてつながっていることを意識してこれからも研究を続けていってほしい。そして持続可能な社会に変えていくことが大切。
・課題研究の4つのステップ「問題に気づく」「問題を調べる」「何ができるか考える」「できることを実行する」が押さえられている班が多かった。これから課題研究を進めていくうえで大切にしてもらいたい。
・「地球は親から与えられたものではない。祖先からの授かりものでもない。子どもたちから借りているのだ。」という言葉を心にとめてこれからも研究活動をしていってもらいたい。

大分県教育庁高校教育課高校教育指導班 戸上 健治 参事
・1年生のWSの発表は、身近な課題を捉えた興味深い研究であり、2・3年生は昨年からの発表技術や論理的思考力の向上が見られ、どれも素晴らしい発表となっていた。
・探究活動において、理論と実測を比較をもとに新たな課題を見つけようとする姿勢がとてもよい。
・SSHでの学びを進路選択に活用し、上級学校での学びに繋げてほしい。

【生徒の感想】(一部抜粋)


○「探究力(Research)」に関するもの
・仮説、実験、考察、仮説…の流れができていて深い探究活動になっているのがすごいと思った。その中でしっかりとした結果も出せているのがすごいと思った。
・自分の思考力を深めるいい機会になったと思いました。
・自分にはない考えをみんな持っていて勉強になった
・日常のなかでさまざまな問題を解決するために思考力や解決力を自分も身につけていきたいと思った。
・普段生活していて目につかないようなところに多くの人が目をつけて研究しているのがとても興味深かった。

○「波及力(Glocal)」に関するもの 
・地域から国内、国内から海外へと自分の持つ知識や技術を発信することが大切だと思った。
・講演により具現化した例を知ることができ、気になったことは自分で実践してみようと思った。
・パワポに研究をまとめる上で、相手がわかりやすい表現にしたり、数値化したりして説得力のあるように意識することができた。
・英語を使って伝えることで英語の楽しさがさらに分かったし、もっと勉強して英語で会話ができるように頑張りたいと思った。

○「基盤力(Basis)」に関するもの
・探究活動において、仮説、実験、考察、仮説の流れが大切だとわかった。
・日常の中で不思議と思う事が今回の講演会で色々知ることができた。
・SSHの活動を通して、課題設定力が特に伸びると思いました。大学での学びに活用していきたいです。

 

〇その他

・たくさん仮説を立てているのを見て着眼点が勉強になった。

・相手に伝わりやすい発表の方法やスライド作りの参考になった。
・発表をしたり、聞いたりする中で日田高RGBの力が身についた。
・様々な情報が出てくるなかでどのようにまとめたら良いか例をたくさん知れた。
・自分の考えを裏付けるためにどんな情報が必要なのか分かった。