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令和5年度入学式式辞

大分県立別府鶴見丘高等学校 令和5年度入学式 式辞

            大分県立別府鶴見丘高等学校 

校長 阿南 典久 

 春風が爽やかに舞い、校庭の樹木は小さな若葉を力強く広げる季節となりました。

本日、ここに「令和5年度大分県立別府鶴見丘高等学校入学式」を挙行できますことは、本校にとりましてこの上ない慶びであり、PTA会長日名子健太郎様をはじめ、ご臨席頂きました多くの皆様に心より感謝申し上げます。

 只今、入学を許可しました240名の新入生の皆さん、入学おめでとう。無事に高校入試を突破しての、晴れの入学であり、別府鶴見丘高等学校78回生となる皆さんを心から歓迎いたします。

 本校は、別府女学校と旧制別府中学校を起点とし、創立から113年を迎える歴史と伝統を持つ高等学校であり、卒業生は3万人を数え、国の内外、各界において広く活躍しております。校訓には、「質実剛健」を掲げ、外見を飾ることなく内面を磨き、誠実さと実力を身に付けた、心身ともに逞しくあれという教育を柱に据え、文武両道の精神を受け継ぎながら、県下有数の普通科進学校として現在に至っております。

 今年度より、学校教育目標を「未来を切り拓く学力と探究能力を身に付け、主体的で心豊かな人間性を兼ね備えた、次の時代の国際社会や地域創生に貢献できる健やかで逞しい鶴高生を育成する」とし、学力、人間力、未来創造力を3本柱にした教育活動を進めて参ります。大学や企業、地域と積極的に連携しながら真の学力と、心豊かな人間性を身に付けるとともに、未来の担い手として多様な人と協力してより良い社会を創り出す力を育成します。そして生徒一人ひとりの輝く未来を目指していきます。本日、新進気鋭の240名の新入生を迎え、本校の教職員も大変うれしく感じているとともに、皆さんの高校3年間でのご活躍を心より期待しているところです。

 さて、入学式に当たり、皆さんが本校の生徒として、これからの高校生活を有意義に送り、大きく成長するために心に留めてほしいことを二つお話いたします。

 一つ目は、「高い志を持って学ぶ」ということです。人は子どもから大人になっていきます。大人になるということは、社会の中で自分の力で生きていくことです。「学ぶ」ということは人が大人になるための大切なプロセスであり、「学んだ知恵」は、社会的に生きていくための大事な力となります。しかも、高校在学中に18歳になり、法律的にも社会的責任を持つ成人年齢を迎えます。本校には、多くの講座や社会課題探究プログラムが設定され、主体性を育てる「鶴高の学び」があります。修学旅行では東京の大学や企業、行政機関で発表する機会もあります。それらの学びを活用して鶴見丘高校で何を学ぶか、何ができるようになるのかを考え、チャレンジします。自分の未来像を描いて実現するために、高い志を持って学んでほしいと思います。

 二つ目は、「出会いを大切にする」ということです。別府鶴見丘高校へは、30を超える中学校から生徒が入学しています。県外からの生徒や外国から留学している生徒もいます。これから学校生活を送る中で、自分とは違う価値観を持つ人に出会うことにより自分が成長し、共に笑い、共に涙することで、生涯の友が見つかることがあります。書道家で詩人の相田みつを先生も「その時の出逢いが人生を根底から変えることがある。よき出逢いを」と言っています。クラスや部活動でお互いに高め合うことができる友人関係を築き、切磋琢磨することで、充実した高校生活を送ってほしいと思います。この二つのことを心に留めて、鶴高生活を有意義に送ることを願っています。

 結びになりますが、保護者の皆様、本日のお子様のご入学、誠におめでとうございます。本日の晴れ姿をご覧になり、お慶びもいかばかりかと拝察いたします。私たち教職員は、皆様のご期待に応えるべく、誠心誠意、尽くして参る所存です。御家庭と連携を取りながら、お子様の成長を温かく支えていきたいと思いますので、今後とも、本校の教育活動に、ご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 それでは、新入生の皆さん、今日からこの「別府鶴見丘高校」の一員です。その誇りと責任を胸に、心身ともに健康で充実した高校生活を送ることを期待しています。78回生のあふれる情熱と活躍を祈念して式辞といたします。                  

令和5年4月11日