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学校からのお知らせ

「海より深し」故の、山の高さについて
2020年12月16日

先日1211日に、本年度2回目の防災訓練を実施しました。生徒・職員の皆さんお疲れ様でした。

6月の第1回目の訓練後には、生徒の皆さんには「避難の時に自分の出来ること」を意識してもらう為に、次のような「難題」を問いました。

【問1】広場でバーべキューをしている場面設定で、そばに3歳の甥か姪がいると仮定。あろうことか、その3歳児の服(可燃性)に着火してしまいました。あなたは、どうしますか?

正解は一つでは無いと思いますが、米国では3歳になると、こういう危機的な状況で、まず自分で出来ることを体験的に教える(この場合は、本人が寝転んで、体をグルグル回転させて消火する)ことを紹介しました。米国は「自助の精神」を大事にしており、見習うべきことも大いにあるように思います。

さて、2回目の訓練後も、「難題」を出題しました。

【問2】(全員、二階家に住んでいる想定)あなたは、1階で寝ています。深夜、1階で出火しました。2階には、あなたより「弱い」人(妹・弟、高齢者、障がいをもっている人等)が寝ています。最初に出火に気づいたのは、あなたです。初期消火では、どうにもならない状況設定。あなたは、どうしますか?

今回は、「家庭の一員として出来ること」を考えてもらいました。冬休みが終わるまでに、家庭で話し合ってみてほしいという「宿題」の形で問いました。

その数日後、2人の生徒が家庭での話し合いの内容を、早速、校長室に報告に来てくれました。その報告の中で心を動かされたのは、保護者の言葉で「(親はどうでもいいから)自分だけ逃げなさい」という言葉です。この言葉には、私も親世代(祖父世代?)として、グッとくるものがあり、「親の愛は、海より深い」という言葉を思い出しました。「共倒れが最悪」という言葉も、もらったそうです。その言葉を聞いて、どう思ったか聞くと、「自分は助けに行きたい」との答。本当に難題であると、改めて感じました。

何とか、全員が、出来れば無傷で、助かる方法はないでしょうか?

チョモランマの様な高い山が出来たのは、海溝の深さ故という話を聞いたことがあります。高校生である皆さんは、保護者の深い愛情をもらい、高い山を築こうとしていると言えるかもしれません。山は高ければ高いほど、周りの世界を俯瞰しやすくなります。

色々な要素を、俯瞰的に考えてみて下さい。このことを突き詰めていくと、災害に強い家づくり・街づくり、共同体やSDGsの問題までに及ぶかもしれません。

家庭での話し合いや、皆さんの研究の報告を、校長室で楽しみに待っています。

竹田高校 西山和孝

海より深し.pdf