
学校からのお知らせ

「日誌は3組のものと聞きました。同じ組にそんなことを考えている人がいたのかと思うと、少し驚くと同時に尊敬したくなる気持ちがわいてきました。国語科の先生方はさすがですね!俳句がかっこいいです。」
このように、前回の通信に感想が届いた。日誌に書いた人も、俳句を紹介された国語科の先生方も、きっと喜んでくれると思う。そこで、今回は海外特集を組んだ。まずは海外派遣の生徒の俳句作品だ。
・17の夏思い出刻むビックベン
・イギリスの食生活は不健康
・異文化に触れた思い出忘れない
・ロンドンの肌寒い夏恋しいな
・蒼空に今日も響くよビッグベン
5人の生徒の実感を伴った俳句であるが、少しはイギリス、ロンドンの雰囲気が伝わったであろうか。印象的だったのは、やはりビッグベンだったようである。君たちも、大学生活の中で、留学とまではいかなくても、外国文化に触れる機会を持ってほしい。海外旅行でなくても、まだ見たことのない日本のどこかであっても、それはそれでかまわないのではないか。
さて、ブラジルを訪ねたJ先生の連作
・南米に故郷想う八重桜
・サンバの地半纏(はんてん)つくる徳利木綿 (パルネイラ)
・朝霞綿舞う小径(こみち)に豆ひく音
・桜愛(め)で見ぬ国を恋う聖保羅人(パウリスタ)
・南米に白い干し柿並ぶ里
異国情緒という言葉を高校生の君たちなら知っているはずだ。南米ブラジルは、地球の反対側で季節は、冬であったが、日本の冬のものとは異なる。そんな中でも、日本から移住した方々や、その子孫たちは様々な形で、故郷日本を思っているはずだ。それと同時に、異境の地に実際行ってみると、こうして見えてくるものもある。ちなみに、J先生の高校時代の国語(現代文)の先生は私らしい。
さて、いよいよ「鶴城祭文化の部」開祭(あまり正しくない日本語かもしれない。国語の先生だったと言う割に情けない)。授業観察で教室に入ると、様々な物が目に入るし、このように踊り場を段ボールが占拠している。そのクラス展示の完成まで、カウントダウンが始まっている。がんばれ1・2年生。
9/12 風景
2日目(9/14・金)には、「百周年記念庭園竣工式」が予定されている。昨年の百周年記念行事を知らない1年生とお祝いをしたい。ブラスバンドと書道部も、『こけら落とし』にふさわしいパフォーマンスを準備してくれているが、こちらも楽しみだ。
さて、その記念庭園中央部に、四つ葉のクローバを模した形で、シンボルツリーである欅の囲みが形成されている。この縁に、トランプのハートやダイヤが埋め込まれている。(これは遠くから、また教室からでも見える。)これには、何か意味が隠されていそうである。その謎を解いてはくれないか?
Q1.「トランプの絵柄には、どんな意味が込められているか?」 (例、ハートのA)
Q2.「1(A)~13(K)のカードには、どんな意味があるか?」(ヒント:カードは52枚、ジョーカーを入れると?)
文化とは、「雑多な諸現象に統一的な美意識に基づく『名』を与えることなのだ。」かの三島由紀夫は、このように言った。「文化の水準をどこまでも守り通そうとする熱意のない国民は、実は文化の何たるをろくにも知らない国民であろう。」は、林達夫。この中の、『国民』を『高校生』と置き換えてみてはどうか。
俳句も日本の大切な文化、トランプの謎にもきっと文化の意味が込められているはずだ。この謎を解くと、君の『美意識』が一つ磨かれることになる。学校とは『文化』を発信する場所である。その中で生活をする高校生は、文化を守ろうとする熱意で、自らの心を掘り下げ、また心を磨くことで、大いに成長してほしいと痛切に思う。 (9/13)