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学校からのお知らせ

『心の絆』(校長通信)第7号 「県総体壮行会」『中間考査終わる!』
2011年05月16日

勝海舟の座右の銘だと言うが、少し難解なところもあるので、あとで解説をすると、壮行会で述べた。勝海舟については、各自で調べてくれると嬉しい。江戸城無血開城・咸臨丸などをキーワードにするとよい。日本史選択生は、きっと私より詳しいに違いない。

自ら処(お)るに超然たれ

人に処するには藹然(あいぜん)たれ

事無きときは澄然(ちょうぜん)たれ

事有るときは断然たれ

意を得るも淡然たれ

意を失うも泰然たれ

まずは「藹然」であるが、心持ちを柔軟に持つという意味であろう。人に接するときには、温かでやさしい感情を持って対応するのがよいということ。「和気藹々」のように使うとわかりやすいかもしれない。「澄然」とは、心が清らかに澄んでいる様を言い、普段何もないときには、ゆっくりと心を落ち着かせているのがよいと言っているが、いかにも勝海舟らしい。

しかし、ここから後の言葉が重い。「事有る」時、決断を下した後は、「断然」と前に進まなければならない。一歩も後ろに退かないという決意の言葉で、断固と同じ意味。だからこそ結果がどちらに転ぼうと、『心』はすっきりと穏やかで、晴れている。自分の思いが叶った時にも、心をさっぱりとさせ、名利にこだわらない態度を取りなさい、逆に失敗した時でも、「泰然自若」、物事に動じない態度が大事だと言っている。

勝海舟の生き様に重ねて見るのもよいが、県総体を前にした選手諸君には、「事有る」とは目前に迫った試合のことであり、「意を得る」とは試合に勝つことであろう。その際に、この勝海舟の言葉をかみしめてほしい。勝っておごることなく、負けても堂々としていて良い。ここまで頑張ってきた過程(プロセス)や、自分と、そして部員たちとが力を合わせて努力してきたことこそが、大事だからである。

しかし、勝負は勝たねばならないのも事実であり、選手個人にもチームにも目標というものがそれぞれにある。勝海舟を出したので、同じく明治の時代を生きた、文豪夏目漱石のこんな言葉も引用してみる。

ナポレオンでも、アレキサンダーでも勝って満足したものは一人もない。」(「吾輩は猫である」)

人間の欲望には限りがないとも取れるし、勝因を分析することもなく、運だけで勝っていたのでは、次の勝負には負けるかもしれない、というアドバイスとも受け取れる。勝っても満足しないから、必ず次の戦いに挑んで敗れるのである。目標をしっかりと持ち、達成しようと全力で立ち向かう『心』と、姿勢があれば十分だ。そんな姿を期待したい。結果は、後から付いてくるものだし、自分に勝つことの方が大切だ。

壮行会は、中間テスト最終日に行われたが、テストの方はどうだったか。1年生には、高校生活最初の定期考査だったが、これも勝負。目標も立てず、戦いに臨んだ人の結果は、あまり満足のいくものでなかった可能性が高い。目標があり、その目標を達成するための計画があり、努力する過程があり、しかるべき結果がある。早く高校生活のペース、リズムをつかみ、目標を「志高く」定め、一日一日を過ごすようにしよう。勿論、2・3年生も同様、返ってきた答案用紙を分析し、今度は「勝つ」ための取り組みをしよう。

5月8日(日)に、「PTA総会」が開かれた。その席で、この校長通信について触れた。この通信を読み終えたら、家に帰っておうちの方にも読んでもらってほしい。たいしたことを書いた訳でもないから、少し恥ずかしい気もするが、私の出す通信が、家庭での話題に上るだけで嬉しい。私の思いが伝わっていくと信じたい。沢山の方が学校に足を運んでくださったことに、校長として心から感謝していることを、この通信を借りてお伝えしたい。総会で宣言した以上、この通信を週に一度のペースで発行し続けるつもりである。

簡単に思えることが、一番難しいと、挨拶や基本的生活習慣の確立をと呼びかけた。私自身の挑戦であるし、これも「勝負」である。50号を目標に、1号ずつ積み重ねて行こうと思う。君たちも、それぞれに目標があるはずだ。高校生活において、自分が一番に心がけること、第一に掲げる目標は何か。この通信が、そのことを問い直すきっかけになれば幸いである。