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学校からのお知らせ

『心の絆』(校長通信)第43号『深イイ話』 「なんのために生きるのか?」
2012年02月13日

 

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(新世紀四訓)

思考と行動の一致、困難をものともせず突き進む意志、自らを愛し人を思いやる優しさ、進化し新たなる物を創造する力の獲得。これが、『鶴城新世紀四訓』に込めた思いである。強歩大会を終えた今、この四訓の意味を少しは理解できたであろうか。

なんのために生まれて、なにをして生きるのか」は、アンパンマンのテーマソングだと君たちならピンと来るに違いない。アンパンマンの生みの親、やなせたかしさんのエッセイ(随筆)を、とある冊子から見つけた。素晴らしい文だったので一部紹介する。

「青春時代後半は戦争にかりだされ、終戦の翌年中国からやっと日本に帰ってきてからは多病で、いつも生命の危険にさらされていた。/現在、新型インフルエンザ菌や、最近さわがれている多剤耐性菌と人間とのたたかいは、そのままアンパンマン対ばいきんまんである。/抗生物質やワクチンが開発されても、バイキンの方も対抗して新型菌が登場する。/しかしバイキンが絶滅すれば、人間も生きていけない。パンは酵母菌やイースト菌がなければできない。バイキンに助けられて生きている。バイキンとたたかうことによって免疫体質になるのはご存知のとおりである。多病であったことでぼくは生命について深く考えるようになり、それが作品のテーマになったのだ。

ぼくの歌の代表作の『手のひらを太陽に』の歌詞は、『ぼくらはみんな生きている、生きているから悲しいんだ』ではじまる。/『なぜ生きているから悲しいんですか?』とよく質問される。/『悲しむことができるのは生きているからなんだ。生きているからには傷つくことも多い。それを乗りこえた時はうれしくなる。悲しみとよろこびはウラとオモテ』と答えている。悲しみがなければよろこびもない。不幸な時にはじめて幸福なことがわかる。」(深イイ)

今月の6日が誕生日で、92歳になられたが、まだ現役で「人間にとって、生きていく最大のよろこびは人をよろこばせることだ。」と言う。このことに気付いたのは60歳を過ぎてからだそうである。売れっ子漫画家となったのは、50代後半のこと、『大器晩成』・『禍福はあざなえる縄のごとし』を地で行く。

この文章は、金庫で有名なクマヒラから送っていただいた冊子「抜萃(ばっすい)のつづり」の中にある。もう一編、心を打つエッセイを見つけたが、また機会があれば紹介する。3冊寄贈があり、図書館に置いてもらうので、興味のある人は手に取って読んでほしい。

なんのために生まれ、なんのために生きるのか」のアンパンマンの問いに、君たちはどう答えるか。しかし、ここで焦ってはいけないと、やなせさんから教えられる。やなせさん自身、その答えを見つけたのは、60歳を過ぎてというからだ。それでも、答えを自分で見つける努力はしたい。やなせさんにとってこの問いは難問中の難問で、それでも自分の力で見つけようとしたからこそ、やっとつかめたのである。

悲しみとよろこびはウラとオモテ」という言葉には重みを感じる。『強歩大会』で一回り成長した自分の目で、その言葉を噛みしめてみてほしい。歯を食いしばって懸命に走っていた君たちの姿を見て、私も勇気をもらった。炊き出し参加の保護者にも伝わったのではないか。特に褒めたいのは1年2組だ。全員参加し、全員制限時間内にゴールできた。(あっぱれ!

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(女子のスタート)

私も何とか50号に向け、無い知恵を絞る。あと7号である。『敢為邁往』とは、難しいことでも、成し遂げようとする意志の力があれば、叶うということ。1号を出したからこそ、43号があり、その先に50号もある。「意志有るところに道は通じる」と言う。

私の書道クイズの答え「270枚」。一日では、とても書けない数だ。積み重ねることの大事さ、『継続は力なり』である。この半紙の山を見た時に、「俺もなかなかやるじゃん」と思った。50号を発行できた時には、どんな思いを抱くか、それもまた楽しみだ。