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校長室

平成27年3月1日(日)卒業式式辞
2015年06月22日

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校庭には春を感じさせる陽光が降り注ぎ、
「新大分丸」の美しい姿を浮かべた臼杵湾からは、暖かな潮の香りが吹き渡るこのよき日、多くの来賓のご臨席と保護者のご列席を賜り、
大分県立津久見高等学校海洋科学校 平成26年度卒業式並びに修了式を、盛大に挙行できますことは、学校としてこの上ない慶びでございます。厚くお礼申し上げます。
 ただ今、卒業証書ならびに修了証書を授与いたしました、本科生34名、専攻科生5名の皆さん、卒業ならびに修了おめでとうございます。
 皆さんは、「至誠・感動・進取」の校訓のもと、夢の実現に向けてリスクを恐れず、自分の能力を信じて真摯に取り組んで来ました。皆さんが晴れやかな姿で今日の喜ばしい日を迎えられたのは、皆さん自身の並々ならぬ努力があったからということはもちろんですが、保護者や地域の方々の暖かいご支援があったからでもあります。卒業にあたり先ずはこれらの方々に感謝の気持ちを持っていただきたいと思います。
 皆さんの人生の大半の小中高の間の、朝や帰りのホームルーム、気の知れた仲間と受けた数多くの授業、遠足、マリンピック、海校祭、修学旅行、マリンスクール、部活動・・・、他校では、決してまねの出来ない水産・海洋系高校ならではの学校行事や活動にひたむきに取り組み、後輩たちに継承していこうとする姿勢は見事でした。これらの全てが皆さんにとって、生涯の財産であり心の糧となることでしょう。
 本県唯一の海洋系高校を卒業した皆さんは、県民の方々から大きな期待を寄せられています。水産業、海運業、地域産業において活躍し、その振興に貢献されてください。
 社会に目を向けてみますと、戦後70年、高度経済成長をとげ平和を保ち続けた日本は、グローバル化の進展の中で新しい道の選択を迫られています。 世界人口72億の1%に半分の富が集中している格差社会の中で、多様な考え方や宗教等が絡み世界は混沌とした状況を呈しています。
日本においては、1億2千万円以上の投資資産を持つ富裕層が2012年は190万人であったのが2013年には232万人と増加していますが、格差社会と景気後退が重なったなら  今後生活が成り立たない人たち、大きな不満を抱えた人たちが大量に生まれる可能性もあると言われています。
  東京学芸大学の松尾直博准教授は、「努力すれば報われる」、「良い大学・会社に入れば幸せになる」という大人が敷いたレールが社会全体で機能している訳ではない。従順に生きていても、誰かが人生を引っ張っていってくれることは少ない。前に進むこと、分岐点で道を選ぶことが難しい時代であると述べています。
 では、自分の歩む道を見つけ、前に進んで行くには何が必要なのでしょうか。 
 劇作家の平田オリザさんは、著書「わかりあえないことから~コミュニケーション能力とは何か」の中でこう述べています。
異なる価値観・思想信条・主義主張を持っている他者と向き合い、攻撃するのでもなく、沈黙するのでもなく、気を使いすぎるのでもなく、他者としっかり「対話」をして、合意形成する力が必要であると。
  明日より始まる新たな生活スタイルへの期待と不安の中、どの道を歩むにせよ「規範の遵守」と「責任」を求められる大人社会に飛び込んでいくことになります。これから遭遇する様々な壁に立ち向かう事となりますが、学校生活で多くの人と出会い交流して培ってきた経験を活かし、一日一日、最善を尽くし粘り強く生きていってください。
皆さんなら きっと壁を乗り越えることが出来ると信じています。
  最後に、保護者の皆様方へひとこと申し上げます。本日のご卒業、誠におめでとうございます。
 子育てのスタートから今日までの偉大なストーリーに敬意を表します。
 また、PTA 活動での温かいご支援に対してもお礼申し上げます。
全教職員一丸となって勤労観・職業観の育成を軸に、社会の荒波を生き抜く力の育成に全力を注ぎ教育して参りました。何かとご苦労やご心配も多かったことと思いますが、本校の教育に深いご理解とご協力をいただきありがとうございました。
 今後とも本校への変わらぬご支援をいただきますようお願いいたします。
 終わりになりましたが、公私ご多忙な中、ご臨席を賜りましたご来賓の皆様に改めて厚くお礼を申しあげます。今後とも本校のため、ご指導ご鞭撻を賜りますよう心からお願い申し上げます。
 卒業生・修了生の皆さんの今後の限りない発展とご活躍を祈念いたしまして式辞と致します。
   
 平成二十七年三月一日
  大分県立津久見高等学校
  海洋科学校       校長 木戸孝明