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学校からのお知らせ

入学式式辞
2020年04月09日

                              

式 辞

 

 陽気とともに若葉も一斉に芽吹き始め、春の訪れが例年以上に早く感じられる今日のよき日に、保護者の皆様方のご臨席を賜り、大分県立日田高等学校令和2年度入学式を挙行できますことは、本校にとりましてこの上ない喜びであり、心から感謝申し上げます。
 ただ今、入学を許可いたしました全日制198名、定時制12名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。皆さんの入学を心から祝福し、歓迎いたします。また、これまで深い愛情を注がれ、お子様を育ててこられた保護者の皆様方、お子様のご入学、心からお祝い申し上げます。なにより、新入生の皆さんが今日の日を迎えられたのは、皆さんのこれまでのたゆまぬ努力はもちろんですが、加えて保護者や中学校の先生方をはじめとする多くの方の支えがあってのことです。本日入学を迎える感動とともに、そうした方への感謝の気持ちを決して忘れることなく、これからの学校生活を送ってもらいたいと思います。
 さて、本校は本年全日制が創立99年、定時制が創立71年を迎える歴史と伝統ある学校であり、来年10月には創立100周年記念式典を盛大に開催する予定です。
 全日制は、県西部の普通科進学拠点校として、次の時代や社会を担うリーダーとなる人材を輩出してまいりました。さらに、文部科学省からSSH・スーパーサイエンスハイスクールの指定を受け、地元地域や企業、県内外の大学と連携した探究活動を通して、生徒の科学的思考力・表現力、多面的に考察する力を育む先進的な教育活動を行っています。結果としてこの春も、最難関・難関とされる大学を含め卒業生の半数を超える生徒が国公立大学に合格、また私立大学や短大・専門学校等にものべ240名近い生徒が合格、さらには公務員試験にも5名が合格するなど、顕著な進路実績を残しております。特別活動も盛んで、校内でのきょうろう祭と銘打った文化祭・体育大会はもとより、対外的にも全国及び九州大会に体育部や文化部が出場するなど、文武両道を実現させています。
 定時制は、県西部唯一の普通科校として、実社会で活躍する多くの有意な人材を輩出しており、この3月の卒業生は全員が希望する企業への就職や学校への進学を実現させました。小規模であることの特性を生かし、生徒の様々な学びのニーズに対応したコースやカリキュラムを編成し、個々に応じた一人ひとりを大切にするきめの細かい教育活動を行っています。家族的な雰囲気の漂う学び舎では、生徒一人ひとりの学びたいという気持ちが一つになり、勉学はもとより学校行事や部活動に取り組んでおり、毎年運動部活動で全国大会に出場するなど、夕刻からの限られた時間の中で精一杯の活躍を見せてくれています。
 ご承知のとおり、これからの令和の時代は急速な進化を遂げ、これまで人間が歩んできた、狩猟社会、農耕社会、工業社会、情報社会に次ぐ新たな第5番目の社会として「Society 5.0」が到来するとされています。この新たな社会は、ICTやIoTなどのデジタル革新により「社会のありよう」を変えることで、人口減少など社会が抱える様々な課題を解決しようとするものです。ただ、そうは言っても例えばAIを使って何をするのか、どのような課題を解決すべきかは、私たち人間が設定しなければなりません。AIには自発的に課題や問いを立てたり、人間の欲求を理解したりすることはできません。課題や問いが本当に解決すべきかどうか、本当に価値ある問いなのかどうか、という点については、欲求を持つ人間にしか判断できないのです。
だからこそ、こうした新しい時代を生きていく皆さんには、自ら課題を発見し、他者と協働してその解決を図り、新しい知や価値を創造する力が必要となります。知識や情報はスマホですぐに得ることができますが、その知識や情報をどう活用し何をどう考えることができるのかが重要なのです。よって、これから先の高校生活では、学び方を学ぶ、すなわち考える方法を学ぶ姿勢が大切となります。先々の大学入試や入社試験でもこうした力が問われることになりますので、高校での授業もそれに対応できるよう改善を進めているところです。
 そこで、本日の入学式に当たり、今日から日田高生となる新入生の皆さんには本校でこれまでのほぼ100年間にわたり受け継がれてきた多くの伝統を体得しつつ、新たな時代を切り開く立役者となるために有意義かつ充実した学校生活を送ることができるよう、三つのことをお願いします。
 一つ目は、自分の人生に目標を持つことです。将来、どんなことを成し遂げたいのか。成し遂げたい目標を明確にし、実現できるよう自分を高めていってください。言い換えれば、希望を持つことです。日田高校は、そんな希望に満ちた生徒が集まっているところです。
 二つ目は、自分の人生に目的を持つことです。将来、どんな人間でありたいのか。あるべき人間の姿を描き、そうなれるよう自分を創っていってください。言い換えれば、理想を持つことです。日田高校は、そんな理想を抱いた生徒が頑張っているところです。
 三つ目は、自分の人生に責任を持つことです。将来どんな人間になり、将来どんなことを成し遂げるために、今から何をしなければならないのか。しなければならないことを決め、決めたことが実行できるよう自分を励ましていってください。言い換えれば、使命を持つことです。日田高校は、そんな使命を自らに課せる生徒が育っているところです。
 以上三つのお願いをいたしましたが、これらはいずれも本校の校歌に記された言葉であり、時代は変わろうとも日田高校で学んだ先輩たちがこれまで唱えてきた変わることのない大切な精神なのです。ぜひとも、これからの日田高校での日々の生活において、新しい時代の担い手となるべく、剛健・積極・明朗の校訓に従い、高い志と強い意志をもって何事にも積極的に関り、心身ともにたくましく成長していってください。
私ども教職員も、新入生の皆さんの成長に責任を持ち全力を挙げて教育に邁進し、保護者や地域の方々から信頼され、愛される学校づくりに取り組んでまいります。保護者の皆様方には、本校の教育活動に対しまして、ご理解とご協力をお願いいたします。
結 びに、世界的な新型肺炎流行に伴い、本日は来賓をお招きすることができず、時間も短縮した形での式とさせていただきましたことは誠に申し訳なくお詫び申し上げます。まだまだ終息の見通しが立っておらず、入学後の学校生活にも例年と異なる状況が生じることが想定されますが、新入生の皆さんには何よりも健康に留意していただくことを切にお願いいたまして、式辞といたします。


                                       令和2年 4月 9日 

                                      大分県立日田高等学校
                                        校長 河野 仁彦