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学校からのお知らせ

卒業式式辞
2019年03月01日

                              

式 辞

 

冬の寒さもようやく和らぎ、日に日に春の訪れが感じられる、今日の佳き日に、大分県議会議員羽野武男様はじめ、多くのご来賓並びに保護者の皆様方のご臨席を賜り、平成30年度大分県立日田高等学校全日制第71回・定時制第67回卒業式を盛大に挙行できますことは、本校にとりましてこの上ない慶びであり、心より感謝申し上げます。

ただ今、晴れてこの日を迎えた全日制195名、定時制14名の卒業生に対しまして、本校における学業を成就したことの証として、はえある卒業証書を授与致しました。皆さん、ご卒業おめでとうございます。剛健、積極、明朗を校訓とする本校の所定の教育課程を無事終了し、めでたく卒業の日を迎えることができましたことは、一人ひとりがこれまでの在学中、たゆまぬ努力を積み重ねてきた結果であることは言うまでもありません。その努力に対し、心から拍手を送ります。また、卒業生を支えてこられた保護者の皆様、誠におめでとうございます。心よりお祝いを申し上げます。

 さて、定時制の皆さんは、人一倍の苦労があって今日の日を迎えたことと思います。日中に仕事を行った後、夕方からは授業と大変でしたが、その中にあって、新たな自分を発見し自らを大きく成長させようとする姿を見ることができました。暖かくおいしい給食を食べながら、自らを奮い立たせていき、授業に向かう姿からは、皆さんの本当に強い学ぶ意志を感じさせられました。部活動や学校行事では、『やってみよう』のスローガンのもと、チームで頑張った高校県体、さらには卓球・バドミントン・ソフトテニスでは全国大会に出場するなど、すばらしい活躍を見せてくれました。なかでも体育祭では、練習を積み重ねての「岳滅鬼太鼓」や一生懸命に走ったリレー競争、そして私も参加させてもらった床上カーリングや先生方も一緒に踊ったダンスなど、まさに『やってみよう』という気持ちにあふれた元気よいパフォーマンスを見ることができました。

次に全日制の皆さんは、二期目となるスーパーサイエンスハイスクールの活動にスタート時からかかわり、三年間その活動をリードしてくれました。SSクラスはもとより、文系クラスも理系クラスも生徒全員が探究活動に意欲的に取り組み、その質・量はともに年々高まりを見せ、地元の日田地域はもとより全国に向けて様々な研究成果を発信してくれました。加えて、日本学生科学賞大分県最優秀賞や全国SSH高による生徒研究発表会でのポスター賞の受賞など、すばらしい成果を残すとともに、地元日田の地域創生につながる数多くの取組を行うことができました。部活動においても、限られた練習時間の中、体育部文化部ともに多くの部がすばらしい成果を残してくれたことは言うまでもありません。きょうろう祭体育の部での、団ごとの一丸となった活動も実に見事で、後輩たちをしっかりとリードしながら応援するなど、先輩としての責任を十分に果たしてくれました。締めに全校生徒が一つに集まって大きな声で校歌を歌う姿は本当に感動的で、皆さんの姿は、後輩たちのまさに見本たるものでした。

さて、平成の世も今年度で終わりを告げ、皆さんは新しい時代へ旅立つこととなります。数年前にアメリカの大学の研究者であるキャシー・デビッドソン氏は、『今の子供たちの65%は、大学卒業時に今は存在していない職業に就く』ことを予測しました。また、今後10~20年で、雇用者の約四十七%の仕事が自動化されるといった予測もあるように、皆さんが旅立っていく新しい時代は、将来の変化を予測することが困難な時代でもあります。こうした時代を生きていく皆さんには、社会の変化に受け身で対処するのではなく、自ら課題を発見し、他者と協働してその解決を図り、新しい知・価値を創造する力を身に付けることが求められます。本日の卒業式にあたり、皆さん方が今後大きく成長して、新しい知・価値を創造する力を身に付け、人生における目標が達成されるよう、はなむけとして三つのことをお願いしたいと思います。

一つ目は、目標の達成に向けて、強い意志を持ち決してくじけないことです。自らが自らの可能性を最大限に開発して実現していく、すなわち自己実現を図るには強い意志が必要です。パナソニックの創業者である松下幸之助氏は『成功とは成功するまでやり続けること』だと言いました。最後まであきらめず、くじけることなく、目標が達成されるまで粘り強く取り組んでいってください。

二つ目は、目標の達成に向けて、前向きにチャレンジすることです。ただ、目標を達成しようとする皆さんの前には、様々な壁や困難が待ち構えているでしょう。それに対して、大リーグで活躍したイチロー選手はこんな言葉を残しています。『壁というのは、できる人にしかやってこない。超えられる可能性がある人にしかやってこない。だから、壁がある時はチャンスだと思っている』と。将来の変化を予測することが困難な時代にあって、そこにあるのは確実性ではなく、可能性のみです。自らの可能性を信じて、壁を遠ざけず、壁から逃げることなく、前向きにチャレンジしていってください。

三つめは、目標の達成に向けて、明るく朗らかに振る舞うことです。これまでも思い通りにならず、つらいことがあったでしょうが、そんな中でも明るく朗らかに振る舞うことで、元気が湧いてきますし、周囲に元気を与えてくれます。私もこれまで皆さんから毎朝毎夕、目と目を合わせての明るく朗らかな挨拶のおかげで、たくさんの元気をもらいました。グローバル化が急速に進む社会にあって未知の相手と接する場面はこれからますます増えるでしょう。明るく朗らかに振る舞うことは、具体的な言葉としては表れない情報ですが、伝える能力や受け取る能力を高める上で大変有効な非言語的コミュニケーション能力であり、うそやごまかしがない、その人の在り方・生き方にも通じるものです。自分や周囲に元気をもたらすとともに、良好な人間関係を築き、相手を理解し自らを上手に働きかけるために、ぜひとも明るく朗らかに振る舞ってください。

以上三つのお願いをいたしましたが、この三つはまさに本校の校訓である剛健、積極、明朗そのものであり、皆さんがこれまでの日田高校での学校生活を通じて培ってきたものでもあります。日田高校を巣立っても、日田高校で学んだ証として、これから先もずっと大切にしてほしいと心から思います。

ご案内の通り、日田高校は、2019年度に定時制70周年、2021年度に全日制百周年を迎えます。私も在校生の皆さんや先生方とともに、卒業生の皆さんはじめ多くの先輩方が築いてこられた伝統・文化をしっかりと継承して、この歴史ある日田高校をさらに発展させて参りたいと思います。

終わりに、ご来賓の皆様方並びに保護者の皆様方の本校に対するこれまでのご理解とご支援に対しまして改めて敬意を表しますとともにお礼を申し上げ、重ねて卒業生の皆さんの限りない前途を祝福して式辞といたします。 

 

平成31年 3月 1日 

大分県立日田高等学校
校長 河野 仁彦