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学校からのお知らせ

花の饗宴 Ⅰ~Ⅸ
2015年04月20日

 

今日(2月19日)は二十四節気の「雨水」

  空から降るものが雪から雨に変わり、氷が溶けて水になるといわれる今日この頃、定時制玄関前のプランターの中では、ジュリアンのいくつもの蕾が春の到来を待ちわびています。大寒、立春を経て、いよいよ春がもうすぐそこまで来ていることを感じます。

  

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 一昨年(2013年)の五月以来、見よう見まねで試行錯誤を重ねてきたプランターの花づくり

 そのときどきの写真を振り返って見ると、驚くほど花の成長と生徒の成長の過程が重なります。土の水はけがよくなるようにプランターの底には軽石を敷き、季節と品種に応じて水や肥料の量を調整し、朝と日中でプランターの位置を変えて太陽のあたる量を加減し、花を咲かせた後の花はころあいを見て摘み取りetc・・・。

 

 「見えないところ」の作業にいかに多くの労力をさくか

 「十把ひとからげで全部一緒くた」ではなく、一つ一つの花の品種の特性に応じた手入れをどれだけこまめにするか。一時に「どばっ」ではなく、「細~く、長~く」すこしずつ。「早く早く」という気持ちを抑え、花にはそれぞれ成長のスピードがあることを知って、時が熟して花が咲くことを、ゆっくり穏やかな気持ちで待つことetc・・・。

 

 花づくりからあるべき教育のヒントを実にたくさん教えられたことに気づきます

 

                           中庸。「宥坐之器(ゆうざのき)」(写真左右)。   

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  *「宥座(ゆうざ)」とは、常に身近に置いて戒めとするという意味で、孔子の説いた「中庸」ということを教えるものです。

   *壺状の器に水が入っておらず空の時は傾き(写真左)、ちょうど良いときはまっすぐに立ち(写真右)、水をいっぱいに入れるとひっくり返ってこぼれてしまいます。

  *孔子は、「いっぱいに満ちて覆らないものは無い。」と慢心や無理を戒めました。

  *製作者の針生清司さん(館林市在住)は鍛金の伝統技法の伝承に努め、平成11年に国の「現代の名工」に選ばれています。

 

                                                                    (*栃木県足利市HPより)

 

                     「水」と「肥料」をやりすぎたために枯れてしまった花 (写真下)

 

 

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  最適量を遙かに越える水と肥料を与えたが為に元の木阿弥。まさに「過ぎたるは及ばざるがごとし」を痛感したときは既に後の祭り。

 

  花作りでは「この失敗を来年に・・・」と言えますが、生徒の教育にあたってはそんなことは言っていられません。

 

  教員になって初めて3年生のクラスを受け持ったある日。「先生はこれから何回も3年生を受け持つことがあるかもしれませんが、うちの子はこれが最初で最後の3年生なんです。」という電話を保護者からもらいました。もう25年前のことですが、体中から血の気が引いていった、あの瞬間の感覚はまだ覚えています。

 

 *「先生の一つの言葉、一つの行動で人生が変わってしまう。こんなにつらい思いをするのは私が最後になってなってほしい。」

  (*2015年1月29日、大分合同新聞記事より)

 

  叱咤激励のつもりの言葉が生徒を家庭に引きこもらせる原因となる「言葉の暴力」になっていないか。どんな言葉を、どのタイミングで、どのくらいのしなやかさと強度でもって伝えるか。その子の許容量はどれくらいか等々、教師の思いが「正しく、まっすぐ」伝わるように、一人一人の教職員はもちろん、職場全体もひとつのチームとして考え続けていきたいと思います。

 

 「生徒に耐性をつけさせ、自分の将来を、隣にいる仲間と協働しながら切り拓いていく力を身につけさせる!」

 

  歓びと葛藤の日が続きます。

 

 

                                 「卒琢同時(そったくどうじ)」

 

啐啄同時.jpg

*〔「そつ」は「啐(さい)」の慣用音。雛(ひな)がかえろうとするとき,雛が内からつつくのを「啐」,母鳥が外からつつくのを「啄」という〕 

 

 ①禅において,師家と修行者との呼吸がぴったり合うこと。機が熟して弟子が悟りを開こうとしているときにいう。ひなが卵の殻を破って出ようとして鳴く声、「啄」は母鳥が殻をつつき割る音 

 ②得難いよい時機。                     (*①②Yahoo辞書より)
 

 「卵の中の雛が新しい世界に飛び出そうとするときに、強すぎも、弱すぎもしない、絶妙の力加減で卵の殻を外からつつく」、これからも「この絶妙の“いい加減”」の力で生徒の成長を後押ししていきたいと思います。(倉)

 

   ◇花の饗宴Ⅰ(花の総合プロデューサー)   → 2014年(平成26年)5月15日

   ◇花の饗宴&野菜の饗宴Ⅱ            → 2014年7月2日

   ◇花の饗宴Ⅲ(ベスト・エッセイ2014)     →  2014年8月17日

   ◇花の饗宴Ⅳ(おかげさまで)          →  2014年8月31日

   ◇花の饗宴Ⅴ(木のいのち木のこころ)     →   2014年9月2日  

   ◇花の饗宴Ⅵ(雑草の魅力)            →   2014年10月8日

   ◇花の饗宴Ⅶ(寒さに耐えたあとに)       →   2014年12月27日

   ◇花の饗宴Ⅷ(蕾が告げる春の到来)      →  (このページ)

   ◇花の饗宴Ⅸ(花の生命が奔出する花らんまんの春) →  2015年4月20日

 

 

 

京都教育大学マスコット“そったくん”